2009年 03月 01日

コッヘル7番  白雪姫 (ネーミングは10歳の長女)

b0061413_04184.jpg屁無頼さんのブログは会員制というか、SNS(ミクシィです)なのでブログ記事と直接リンクすることはできないが、「スキレット」のコミュニティ仲間であり、ミクシィではつながっている。(いわゆるマイミクさんである) そこで昨年末、屁無頼さんが書いていらっしゃる日記をミクシィから読みに行ったら「豆腐の山かけステーキ」という素晴らしいメニューを掲載されていた。ちょうど09年になったら、この「コッヘルナンバー」のシリーズを連載していこうと構想していた時だった。直感的に「シンプルにしてディープで美味しそう」と感じたとともに、コッヘルで直接調理して熱いままそのままコッヘルを器にしていただくのにも最適だと思った。ただ、ここでは屁無頼さんの豆腐に対抗しようなどという気は毛頭ないのだが、最初に作ろうと思い立った時に冷蔵庫のなかに厚揚げがあり、「これもいいかも」と思ってその厚揚げバージョンを作ってみた。




b0061413_06281.jpg最初にコッヘルにごま油を注ぎ、厚揚げを炒める。もちろん、サラダオイルでも何でもいいのだが、せっかく「ハッピー精進料理」とか 「パーティ精進料理」というものになる可能性のある料理なので、ここは植物油系統でいきたい。菜食主義者をはじめ、食べ物に関する戒律の厳しいユダヤ教の方でもイスラム教の方とでも、いっしょに食べることが可能な料理だ。ただし、薬味に浅葱(アサツキ)を使っているので、「ニラやニンニクは持ち込むべからず」の山岳系の修行者には微妙なところだが、「食べ物でパワーをつけること自体がNG」という超ストイック派でもなければ、あとはアレルギーがなければ、どんな宗教・文化の人でもOKという料理になりうる。ただ、よく考えたら最後に出汁しょうゆを使ったが、その出汁のなかに厳密に言えばカツオ(ぶし)が使われている。

b0061413_07298.jpg軽く焦げ目がいい感じで付けば、すり下ろした山芋(長いも)の投入。味付けは、ここに出汁醤油(醤油もOK)をかけるだけ。熱した山芋の美味しさというものは、生地にたっぷりと山芋を混ぜた時のプルプルのお好み焼きで充分に体験済みであった。トマトも、特にイタリア料理系で「熱すると美味い」という体験を重ねた。山芋の場合、お好み焼き以外では熱したことがほとんどなかったのだが、この調理をきっかけに、わが家には「山芋は熱するべし」というブームがこの冬になってから訪れた。そして、この料理からのバリエーションで「地図のない街」ならぬ「チーズのない和風チーズフォンデュ」という鍋料理としてのバリエーションも生まれた。そちらの方は次回掲載予定のコッヘル8番に登場させてみたい。

b0061413_074610.jpg 山芋が熱を帯びて半透明になったあたりで薬味として浅葱(アサツキ)を大量にふりかけた。私は、これから年をとっていけばわからないが、今のところ「あれ」という指示代名詞が嫌いだ。「あれをアレしておいて」なんていう指示代名詞の動詞的な活用となるとさらに嫌いなのだ。ついでに言えば、シャラポア(妻・日本人)に「そこのサランラップをとって」と言われても「うちにはクレラップしかないよ」と応えて怒らせるほどの名称厳格主義なのだ。うちにはバンドエイドはない。サビオしかないのだ。 「あれを作って」 と言われて「あれって何だ!」と言う混乱を防ぐために名称を与えなければならない。「屁無頼ステーキ」ということにしようと思ったが、かなりのスキレットの使い手である屁無頼さんの厨房からは大豆食品に限らず今後も次々と素晴らしい焼き物のバリエーションが生まれてくるだろうから、このメニューだけを「屁無頼ステーキ」と呼ぶわけにはいかない。

b0061413_082584.jpg コッヘルで作った時とは別に厚揚げをサイコロ状に切ってスキレットで調理したこともある。(ハマっちゃったのです) 10歳の長女が、中は白いけれど表面は土の色にも似た厚揚げの上に一面の雪のような山芋がふりかかり、そこに鮮やかな浅葱の緑(書き忘れましたが浅葱の代わりにネギの青い部分でもいけます)との配色から 「白雪姫というのはどう?」と言った。「白雪姫なら毒リンゴじゃないか」とその時には一蹴したものの、ジワジワと「なかなか言い当てているネーミング」という気もしてきたのだ。なぜならば、この料理は屁無頼さんのオリジナル(豆腐)だと「白い!」という印象はさらに強い。そして、豪快な味を想像していたら、食べた印象は繊細にして上品。 「白雪姫、いいんじゃないの」 と意見が変ってしまったのであった。



マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2009-03-01 00:19 | 草外道


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