2009年 03月 03日

コッヘル8番 白雪鍋 (チーズのない和風チーズフォンデュ)

b0061413_179420.jpgこれはコッヘル7番と対応している。コッヘル7番では屁無頼さんオリジナルの豆腐ではなく厚揚げを使った。これは豆腐に対する対抗意識というのではなくわが家の台所事情というか、その時の冷蔵庫事情のためであったが、嬉しい副産物があった。マーヒー自身は普通にあぶった厚揚げショウガ醤油で食べることは大好きなのである。日本酒は定番として、ビールにも焼酎にも合うからだ。しかし、子どもたちが厚揚げに食いついてくることはめったになかったのだが、コッヘル7番は味見をして「美味い!」とつぶやくと周囲に集まってきて食いつき、あっという間になくなったのだ。それに気をよくしてバリエーションとして鍋料理にもしてみた。今までの鍋物とは違う傾向のものができた。これは和風のチーズフォンデュになった。チーズはまったく使っていないのに、食べた感じがチーズフォンデュだ。




b0061413_1785646.jpg鍋のなかに煮込んだ白菜、つみれというかつくねというのか(つみれとつくねの違いを調べたらおもしろかったが、それはまた別の機会に)とにかく合挽き肉の肉団子に片栗粉をふったもの、そしてサイコロ状に切った厚揚げを入れる。味付けは出汁醤油とみりん。正直言って、味見をしてみたのだがこのままの状態でもなかなかシンプルでいい鍋料理だという気もした。この上に大量の山芋(長いも)をふたをするようにかけるという計画を断念すべきか、断固として決行すべきか迷いに迷うぐらいの元の良さだったのだ。定額給付金の趣旨に対する首相の信念ぐらいにブレにブレてしまったのだ。本当に迷ったのだが、コッヘル7番で得た確信が山芋投入を決断させた。


b0061413_179521.jpg 真っ白き山芋はシャラポア(妻・日本人)の手によって大量に投下された。 コッヘル7番で厚揚げと熱した山芋とのコンビネーションを体験したばかりの子どもたちは 「おいしそう!」と歓声をあげた。コッヘル7番がなければコッヘル8番のこの部分で「おいしそう!」と思ったかどうか。(我ながら、コッヘルのナンバーは文章を書くには便利だなぁ)
真冬の雪のような色をした真っ白な芋が、次第に雪解け水のように 半透明になってくる。特に今の時期にこの鍋をやると、エンターテイメント性のようなものももっている鍋だ。このプロセスは見つめていて飽きない。
毒リンゴによって長い眠りについた白雪姫が、徐々に目覚める時の原風景のようでもある。


b0061413_17111973.jpg 山芋の端の方から雪解けがはじまった。ここで、新たな迷いが生じた。そのままでもけっこう完成度の高い鍋料理にすり下ろした芋でふたをしている状態なのだが、ここに「とろけるスライスチーズ」を3枚ほどのせてしまいたい衝動に駆られてしまったのだ。そうすればまさにチーズフォンデュ的なものになることは間違いなかった。この場面の分岐点はサッカーでいえば「スルーパス」のように見送った。野球でいうなら「満塁のチャンスにバッターとしてきわどいボールは見送った」という種類の決断をした。なかなかよく描けたつもりのイラストに色を塗ってダメにした経験がたくさんある。おもしろくて美味しいものができる可能性もあるが、台無しにすることもある。 結果からいえばそれが正解だったと思う。チーズがまったく入らなくても「こりゃ和風のチーズフォンデュだぁ」というものができたのだから。

b0061413_17115010.jpg コッヘル7番と同じく、刻んだ浅葱(アサツキ)を投入した。浅葱がない時にはネギの青ネギというか、緑の部分、もしくは博多万能ネギなんかもいいと思う。 子どもたちの食べた感想は 「大満足」 というもので、実際に全部なくなってしまった。熱いトトロになった長いもがフタの役割も自然に果たしてくれて、スイス料理(でしたっけ)のチーズフォンデュと同様に 「あったかいなー」 という印象と 「トロトロだなぁ」 という印象を強く、長く残してくれる鍋となった。 鍋料理のバリエーションは、けっこう出尽くしたか?とも思えてきたわが家だったが、いやいや、まだまだ奥が深いぞ。


マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2009-03-03 17:10 | 草外道


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