2009年 08月 24日
夏の高校野球全国大会 決勝戦。 場所はもちろん 阪神甲子園球場。 中京大中京高校 VS 日本文理高校 この劇的な試合、後世に語り継がれるだろうあの9回表の 怒濤(どとう)の日本文理の攻撃がなかったとしても、 私は感動していた。 ひょんなことから知ってしまったが、 小学校5年生までピッチャーだった捕手の若林君と、 キャッチャーだった伊藤君。 それぞれのポディションを交代し、 それからずっとバッテリーを組んでいる二人。 もっともピッチャーの気持ちを知り尽くした捕手が、 ピンチの状況や劣勢の試合展開のなかで 投手の伊藤君に送るアイ・コンタクト。 それにアイ・コンタクトで応える伊藤君の大きな輝く目。 伊藤君はアトランタ・ブレーブス時代のグレッグ・マダックスのような 制球力でそれに応える。 その 「会話」 に感じ入ってしまった。 そして9回表。 2アウトから何度、「あと一球」 のマッチポイントをくぐり抜けただろうか。 反撃打だけではない。絶対絶命の場面できわどいボール球を いい姿勢で見送る選手の背中が最高にクールだった。 それも何回も。 改装されて、音響効果は少し変わったが、 アルプススタンドに独特の反響をする異様な渦巻くどよめきを 9回の表の2アウトから何度テレビのスピーカーから聞いただろうか。 中京大中京の選手がファールボールを見失ってしまったのも、 青い空と白い雲が、 「まだこの熱戦を見続けていたい、ずっと終わって欲しくない」 と言っているようだった。 中京大中京の選手のなかには、驚異的打撃能力をもつ堂林君をはじめ、 何人かプロ野球をはじめとして非常にレベルの高いところでプレーする 選手が何人もいるだろう。 その選手たちにも、ひとつのアウトをとることがいかに難しいことか、 鉄のハートで見せることができたのではないだろうか。 最後、若林君が放った痛烈な打球が正面だった。 あと一歩だった。 9-10。 あと一歩及ばなかったが、さわやかだった。 高校野球で甲子園の観客が総立ちでする スタンディング・オベイションなんて初めて見た。 私もまた、テレビの前で野球帽を脱ぎ、 スタンディング・オベイションを贈った。 銀の準優勝盾が 甲子園の青空のしたで 金色に輝いていた。 マーヒー加藤
by kaneniwa
| 2009-08-24 17:53
| 草野球
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