2009年 10月 04日

コッヘル86番 ニョッキ (中秋の名月スペシャル)

b0061413_054172.jpg うちの10歳の娘のアイデアでできた串団子スタイルのニョッキである。 娘のアイデアをあんまりほめすぎてもいけないのかもしれないが、父親である私には思いつかない発想である。 娘の思いつきの素晴らしさの割りにはソースの方は冷蔵庫のなかにあったあり合わせのもので私が作ったので、もうひとつであったという気がする。来年の中秋の名月の日には、もうちょっと気合いを入れて中秋の名月スペシャル2010を娘と共同製作しようと思っている。ともかく、「ニョッキでイタリアンのお月見団子を作りたい」 と娘が言い出した時には 「べらんめぇ!」 (ブラボー!と言いたかったのだけれども間違えちゃった・・・) と思わずそのアイデアをほめた。 ニョッキ本体を娘が作り(ジャガイモを茹でてつぶし、強力粉を混ぜて練り、再び茹で上げた) 父親である私はソースを作った。

b0061413_0555327.jpg これもまた娘のアイデアなのだが、茹で上がった状態でただのまん丸ではいつものニョッキと比べて 「特別どこが違うの?」 ということになってしまうので、竹串で刺して団子であることを表現した。ニョッキが茹で上がってから串刺しにしたのではどうも具合がよくないらしく、(慌ただしかったので茹でている最中の写真はないのだが) 串刺しにしてから串ごと茹でて浮かび上がってくるのを待ち、それを崩さないようにそっーと慎重に水切りオタマですくい上げていた。 おお、ニョッキだ。ニョッキ団子だぁ。 娘は、分量を計算するということではなく、「お団子としてどうか」 という基準のもとに強力粉を混ぜながら作成していた。そして、茹で上げも熱湯のなかから浮かび上がってきたニョッキの表面をよく観察しながら、あくまで 「お団子としてどうか」 という価値基準ですくい上げていた。 その味見を頼まれ、加減の良さに驚いてしまった。私よりも上手じゃないか。 うーん、若い芽は早いうちに摘んでおいた方がいいのか?




b0061413_0562569.jpg ともかく、10歳の娘にとっては中秋の名月は大イベントなのだ。なぜかというと2歳の時から福音館という出版社から出ている(現在も出版されているようです) 『おつきさまこんばんは』 という林明子さん作の絵本が大好きで、飽きもせず毎晩母親(シャラポア・日本人) に読んでもらっていた。 シャラポアが読み終わると 「おちゅきさまに会いにいくぅ」 と言って私かシャラポアが抱っこをして外によく出たものだ。 細い三日月を見ては 「おちゅきさま壊れてるぅ」 と言い、曇りの日には 「おちゅきさま、かくれんぼしてるぅ」 などと、幼児の限られた語彙(ごい)のなかで精一杯、月についてのコメントを述べる月光詩人でもあったのだ。 ふと思ったが、地方によっては中秋の名月のことを 「芋名月」 というように、月見団子といっしょに芋や栗などという秋の収穫物をお供えするというところは多いはずだ。

b0061413_057179.jpg その場合の芋は、主に里芋であり、まさかこのニョッキに使っているようなジャガイモ(メークインです)ではなかろう。しかし団子型ニョッキによる仲秋の名月の鑑賞というのは、たまたまなのか、まさに見事な 「芋名月」 となっている。しかも日本料理ではないイタリアンであるために、かえって日本の秋の満月鑑賞という風習の風流さを再認識させられることになった。 べらんめぇー! (またブラボーと言おうと思って間違えた)  うまく竹串に刺さらなかったニョッキは、この写真のように白い皿に盛られてソースがかけられた。 普段だと、いったん丸い玉にしたニョッキをフォークの背中を使って溝をつけてやって楕円かもしくは平べったく変型させて茹で上がりを早くする工夫をするのだが・・・むふふふふふ、まん丸の方が美味しいぞ! しかし、よく思いついたなぁニョッキの月見団子ディナー。

b0061413_101624.jpg デザートは、やっぱり本式の月見団子。シャラポア(妻・日本人)が上新粉を使って作りあげた。これはもちろんソースではなくて、やっぱりシャラポアが作ったみたらし団子のタレをかけて食べた。昨日の新潟県下越地方は昼に雨が降っていて夜も曇りであり、今年の名月観賞は無理かと思っていたらけっこう雲間に隠れたり出たりしてなかなかエンターテイメント性にあふれる月だった。バードウォッチング用の双眼鏡(焼鳥やローストチキンの焼け具合の鑑賞だけでなく、正統派のバードウォッチングもごくたまにはやるのです)を家族でまわして楽しんだ。 昔から月光詩人である10歳の長女に、昨晩の月についてのコメントを求めたら、 「月より団子」 と答えた。(これがシャラポアにバカウケ) お前はずいぶんと変ってしまったなぁ。 その現実性も大事だけれどなぁ。 私が昨晩の月についてコメントを求められたら 「名月が雲の切れ目でニョッキニョキ」 (おっ、たまたまだが五七五で季語もインサートされてるぞ!) というところだ。


マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2009-10-04 00:09 | 草外道


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