2009年 12月 09日

芝浜

毎日新聞の12月7日(月)朝刊の 「なるほどり」 のコラムを読んでいて
たまげた。

ベートーベンの 「第九」 とおなじく年末になると演じられることが多い
「芝浜」 (年末という設定が噺のなかで大事な要素になっている)
という古典落語の名作が、江戸落語中興の祖である
三遊亭円朝(1839~1900)が、
お客さんから 「酔漢」 「財布」 「芝浜」 というお題をみっつ
あげられ、その場でその三つのお題を噺に入れて即興でやった
ということが書かれていたからである。

ネットで調べてみたところ、「芝浜」 が三題噺での即興で生まれたというのは
「そういう説もある」 や、 「という説が有力」 とまでしか書かかれていなかったが、
これが後に洗練されたストーリーの原型を提示したものだけにすぎなかったとしても、
これが即興で生まれたストーリーだとしたら間違いなく三遊亭円朝は天才だ。
会ったことはないけれども。
今なら、オチのところでスタンディング・オベイションは確実に興る。

O・ヘンリーの小説のよう (昔、芝浜を初めて聞いた時の私の率直な感想)
なハートウォーミングストーリー。
素晴らしい設定、流れるような展開、そして完璧としか言いようがないオチ。

これが即興なのか?

三題噺については 『ざこば・鶴瓶らくごのご』 という
1992年4月2日から1998年6月25日まで
朝日放送で放送されていた深夜の即興落語(三題噺)番組の大ファンだったので
そのシステムは知っているつもりだ。
番組テーマ曲は KAJAのDANCE WE DANCE だった。
KAJAのライヴにはよく行ったものだった。
そしてエンディングテーマ曲が、これが確かエリック・ドルフィー系の渋い
JAZZギターの即興演奏の部分が使われていたと思う。
(これに気がついた人がどれくらいいるかな?)

無作為に選ばれた三人のお客さんの出す三つの 「お題」 を
即興で噺に盛り込んで演じるのだ。
鶴瓶というのはこの分野の天才だと思ったものだった。

今、何となく思い出して、時々生まれた見事な展開、見事なオチがつく場面を
思い返してみて・・・

「酔漢」 と 「財布」 は結びつきやすいものの、
この噺が わざわざ 「芝浜」 (現存はしない) 
という地名を題号としているところから、
三題噺で生まれたという説には信憑性も充分にあるぞ、と感じた。

マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2009-12-09 21:52 | 草評


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