2010年 03月 15日

コッヘル111番 スケスケ (女女)

b0061413_0442830.jpg おかげさまで昨年のお正月からコツコツと続けているコッヘルナンバーは初の3桁台のゾロ目を迎えることができた。早いうちに紹介したかったメニューであったが写真と文章が多いのでめんどくさくて持ち越してきたものである。材料は主にベーコンとプチトマトとマヨネーズ。日本ならまずどこでも手に入るものばかり。外国の方には 「竹串」 というものがいちばんの問題かもしれない。 あとはわが家のなかでもいろんなバリエーションがあるのだが和洋問わずにハーブ系というかミント系というか、要するに 「緑の草で薬味のようになるもの」 があるといい。この写真は鉢植えののバジルが出まわる前の春の時期にキャンプ場でやった時のものなので瓶詰めのジェノベーゼソースをかけたものである。 このブログをきっかけに作ってみてくれる方がいたら嬉しいが 「何でこんな単純なものがこんなに美味いのか!?」 と感動してくださる率は高いと思っている。   




b0061413_0451220.jpg このメニューを最初に知ったのが今から12年前に三条市の青玉小路にあった 「かんこ鳥」 という焼鳥屋でであり、それも「まかないメニュー」 というか 「隠れメニュー」 としてであった。 「焼鳥屋でかんこ鳥なんて名前はふざけているなぁ」 と思ったが考えたら本当に閑散としていたらシャレにならないという逆説的な店主の自信を感じて誘われるように店に入った。店主の松本さんは燕市の有名ラーメン店の息子さんで親戚も有名ラーメン店が多いという、ラーメンの英才教育を受けてきた人だが 「自分が感動したのは焼鳥なので自分のラーメン屋を持つまでの間、焼鳥屋をやってみたかった」 ということだった。その 「感動した」 という焼鳥屋の名前を聞いてビックリした。東京の阿佐谷にあった(今は銀座に移転)「バードランド」 というお店であり、マーヒーは東京から三条市に引っ越してくるまでその 「バードランド」 の常連だったのだから。 これだけでも意気投合なのだが、その焼鳥が素晴らしかった。その合間に出してくれたのが 「こんなのやってみました」 というプチトマトのベーコン巻きであった。

b0061413_0454777.jpg それにこれまた 「いきなり」 感動してしまい、その週に自宅でさっそく真似をしてみた。その時はアパート暮らしだったので炭火ではなくガスの火であったので仕上がり(写真)はもうひとつなのだが、ちょうど妊娠中(長女)で酸味を欲しがっていたシャラポア(妻・日本人)は食べていきなり感動にむせんでいた。バジルの鉢植えがあったので刻んで上にのせてみるとこれまた良かった。 こういうその場での自由というか思いつきでのトッピングを除けば味付けはマヨネーズだけといってもいい。ベーコンに塩気があるのでそれにマヨを合わせるだけ。中味はプチトマトなので合わないはずがない。細かいことをいえば広島のおたふくソースが作っている軽いカラシ風味のお好み焼き用のマヨネーズがこれまた実に良くマッチする。お好み焼き用のマヨということでとても細く出てくれるところもいい。かといってそれも絶対ということはなく、たとえばマヨドレという商品名のようなフレンチドレッシング風味のマヨでやった時も実に良かった。

b0061413_0462517.jpg というわけで野外でバーベキューということになると、このメニューが欠かせなくなってしまった。野球でいえばマリナーズのイチローのような不動のトップバッター。バーベキューのラインナップのなかのリードオフマン。うちの長男(8歳になりました)などはバーベキューの時にこのメニューがないとブーブー文句を言うようになった。で、このメニューをほおばりつつ 「もうこれだけいい」 とか言いつつ、これにかえって食欲を増進されたかのように 「次は何を食べようかな」 という展開になる。 他の家族と一緒の時やいろんなグループでのバーベキューの時も、他の割合と仕込みに苦労したものや手の込んだものをさしおいてこのメニューが絶賛されることが多い。さっそく真似をしてくれた家族も多い。正直言って私のご縁のあるご家庭では定番になったということも多い。伝道師としての私はこの12年間、仏教よりもこのメニューの方を流布させた。

b0061413_0465091.jpg コッヘル29番 という割合と初期の段階にはんぺんのチーズ焼きを紹介させていただいたのだが、合わせてスターターとして炭火で焼かれることがうちでは多い。 この段階での 「野外で飲む冷えた白ワイン」 というのが黄金の組み合わせである。元大手酒造メーカーのワイン輸入部というところに勤務しておられたという最適な経歴をもつ住職さんにこの手の 「野外で飲む冷えた白ワイン」 のおすすめをリストアップしていただいたことがあるが 「イタリア産の普及価格帯以下というか、ハッキリ言って冷やして野外でというなら安いものの方がいいですね」 とおっしゃっていた。余裕があれば高い方も試してみたいところだが、試す必要もないな、と思えるほどに冷えたイタリア産普及価格帯以下ワインはピッタリだった。高い方はともかく、安い方なら試しとしてフランスでもカリフォルニアでもチリでも勝沼でもどんと来いだ。ロゼというのもいいかもしれない。別な草野球仲間のワイン通の住職さんは 「これはボジョレーヌーボーがおもしろいと思うなぁ」 とおっしゃっていた。ボジョレーは赤ワインのなかでは冷やすと美味しいといわれているので赤も試すか。あ、でも昨年のボジョレー・ヌーボーは全部飲んじゃったので今年の夏には試せないな。 

b0061413_0471234.jpg この数年のうちの子どもたちはこのメニューを食べることはもちろんのこと 「焼く」 という楽しみにも目覚めたようだ。 竹串があるのでなおさら焼きたがる。バーベキューの時はスタートメニューになることが多く、まだ炭火が本調子ではない時にはじめたがるのと早く食べたい気持ちで焼き方が不十分なことも多いのだがそれでも試しに食べてみると 「これはこれでいける」 ということに驚く。市販のベーコンとプチトマトが材料なのだからそれも納得なのだが 「許容範囲のある奴よ」 ということになりますます愛すべきメニューだ。愛でたし、愛でたし。 焼いたトマトの美味しさを知る人は多いが、それをベーコンで包むと効果は3倍である。 プチトマトの大きさにもよるけれども市販の 「ハーフベーコン」 の長さが包むにはだいたいちょうどいい。もっともわざわざハープベーコンを買わなくてもベーコンを半分に切ればいいだけなのであるが。

b0061413_0473763.jpg 肉料理中心のバーベキューの時にもこのメニューはあるといいのだが、たとえば海岸で貝や魚やイカなどのシーフードバーベキューの時にはさらにバッチリはまる。スパークリングワインのロゼ(うーん、銘柄は忘れちゃったなぁ)というのは 「こんなもんいつ飲めばいいんだ?」 と思っていたけれども 「うん、こういう時に飲めばいいんだ」 と納得した。 バーベキューにコストの話をすると野暮ではあるけれども低予算にして 「ゴージャス」 というものを感じられる近道である。 で、このメニューがあって野外で飲む冷やしたスパークリングのロゼがあるバーベキューパーティのことを誰が名づけたか(多分私が名づけた) 「セレブのバーベキュー」 と呼ばれるようになったのである。 サンドイッチ片手にギャンブルばっかりやっていたサンドイッチ伯爵に対して私はバーベキュー伯爵となれるのである。

b0061413_048160.jpg というわけで最初の方に紹介させていただいた焼鳥屋の 「かんこ鳥」 さんは三条市に 「松本商店」 という名の (これまた彼らしいネーミングだ) ラーメン店を成功させ焼鳥店の方はいったんは閉めてしまったのだが、私を含めた熱烈なファンからのラブコールに応える形で数年前に新潟市中央区の東堀通りの加島屋の隣という一等地に 「かんこ鳥」 を復活させた。またたく間に 「新潟市内でもっとも予約のとりにくい店」 となり、昨年にそこを訪ねた時には 「おお、加藤さんで予約が入ったと思ったら、加藤さんだったんですね」 と松本さんはいい笑顔を向けてくれた。ただ三条市にあった時代と違ったのは、このメニューは隠れメニューではなくて 「トマトのアレ」 という名前でメニューにも掲載され、人気があるようだったことだ。 このメニューを知って12年。子どもたちがバーベキューで一通りお腹を満たした時にトマトのコレを 「ヤレヤレ」 とほおばるのはソレはソレで至福のひと時である。
 

※ 長いブログ記事を読んでいただいてさらに恐縮ですが、名称を現物の説明もあって 「プチトマトのベーコン巻き竹串刺し」 としましたが、コメント欄でいい名称があれば是非ともご教授ください。「かんこ鳥」さんの真似をしたものですが、せめてメニュー名だけは違うものにしたいなぁ。  名称まで 「トマトのアレ」 ではアレですので。

※※ ブログ投稿から一週間後の3月22日、いただいたコメントを参考にして
    このメニューの名称を
    スケスケ (女女) とさせていただきました。

マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2010-03-15 00:48 | 草外道


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