2011年 06月 21日

コッヘル143番 待婚(たいこん)

b0061413_22264240.jpg コッヘル142番は、いろんなものにトッピングされるカツオブシなのに、カツオのタタキにはトッピングされたことがほとんどないのではないか?ということからやってみたものである。そうであるならば、もっと身近なところに同じような例があるのではないかと考えた。あるある、あるなぁ。大根おろしというものは特に日本食ではありとあらゆるものに起用される。しかし、死角になっているのが「大根に大根おろしをトッピングする」ということである。たとえば鍋物に大根おろしということは当たり前のようにある。しかし、その鍋のなかの肉や魚、そして他の野菜に大根おろしをトッピングするということはあっても、鍋のなかの固形の大根に大根おろしをトッピングするということを何だか無意識的に避けてきたようなところがある。それで、やってみた。おでんの大根が色合いもきれいなのだろうが、コンソメで煮た大根。その上に大根おろしをのせてみる。やはり、大根おろしは大根とは相性がよくない。相性がよくないというよりも、相性ということそのものを前提にしていないようなところがある。頂点に柚子胡椒をのせてそれが薬味の役割を果たし、何とか「ちょっとおもしろいもの」ということになった。フランス語で、素材の組み合わせや料理とワインとの相性をマリアージュ(結婚)というが、カツオのタタキにカツオブシをかけたり、大根の煮物に大根おろしをのせてみたりするということは、兄妹結婚ぐらいの危険なインブリードであるためにみんな無意識の世界で避けてきたのだ。やはりマリアージュというものは、海の魚の刺身に山のワサビがこの上なく合うというような奇跡であるべきだと思う。夫婦という家族の最小単位が、他の家族の誰よりも血のつながりからいえば遠い存在なのだ。

※ しかし、大豆からできている豆腐には、やはり大豆からできている
  醤油や味噌が合うではないか? と反論されたら、この論旨はアウトだな

マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2011-06-21 23:00 | 草外道


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