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2011年 07月 17日

苦しい時には私の背中を見なさい 澤穂希 SAWA 背番号10

今回のサッカー女子ワールドカップドイツ大会の
なでしこJAPANのメンバーには入っていないが、
私は通称ガンちゃん・荒川恵理子選手のファンだ。

ガンちゃんがサッカーでのプレーでも
言動でも男っぽくふるまえばふるまうほどに
彼女が女性であるという事実が見えてきて
この私にはグッときちゃうのである。
私のこのグッとくる気持ちは表現しにくいのだが、
「萌え」の概念とは異なるものにして、
しかし、もしかしたら根は同じくして
別方向に枝分かれしてしまったような感情なのかもしれない。

ま、いっか。
本題に入ろう。

そのガンちゃんが
「彼女は男だねぇ」
と心底ほれているのが、
今回のなでしこJAPANでもキャプテンを務める
日本女子サッカー界の第一人者である澤穂希選手だ。

あと10時間ちょっとで米国との決勝のキック・オフだ。
大激戦になることは充分に予感できる。
もともとのひいき目(まあこれは当然)と、
「がんばっているけどどうせベスト8ぐらいまでかな・・・」
と、相手チームの研究もしたことがないくせに
妙に評論家的な考えで見てきた懺悔をこめてその頂上決戦を見つめたい。

どっちが勝ってもまったくおかしくない決戦。
互いに頂上近くまで登りつめてきたプロセスをもって
その集大成を最後の1秒までしようとする時に、
その帰趨(きすう)を分けるのは、ほんのわずかな力の差。
そのわずかな力の差の要素のなかに
「言葉の力」 というべきものをくわえてみたい。

世界の第4位となった北京五輪の時に、
MFの宮間あや選手(今回もなでしこメンバーで背番号8)


苦しい時には私の背中を見なさい

と声をかけ、宮間選手は素直にその言葉に夢中で従い、
SAWA 10
の背中を見つめ、最後の1分1秒までボールを追って走り抜いたのだ。

「苦しい時には」ではなくて「辛い時には」だったかもしれないし、
「苦しい時は」と言ったのかもしれないし、その両方が
スポーツ紙などに掲載されていたのかもしれない。

とにかく、これがこの数年のスポーツ界の言葉のなかで
いちばんグッときた言葉であった。
これこそキャプテン、これこそリーダー、これこそ主将!

リーダーシップの欠如というものが、特に政治の世界で言われるのだが、
何だか命令系統の合理性を最優先して語られすぎている気がする。
こういう言葉を言えるのが、本物のリーダーでありキャプテンだ。
もっともどこの国の元首であろうが首相(特になでしこの国?)であろうが、
「私の背中を見なさい」
なんて言えないだろうし、背中を見たって
「うーん、クールビズにしているんですね」
ぐらいのことしか出てこないだろう。
やっぱ首相ではなくて主将の言葉。
澤選手と同じ言葉を言ったとして、グッとくる政治家は
マハトマ・ガンジーぐらいだろうか。
ねぇガンちゃん。
でも、私の背中だって恥ずかしいものだ。
家族に 「背中を見ろ」 と言ったら
「かゆいの?」
と言われるだけなんだろう。

今回、その宮間あや選手も出ているし、
これは譬喩も含めて現なでしこJAPANの選手たちのほぼ全員が
澤穂希という人の背中をずっと追い続けて育ってきた選手だと言える。

最後の最後、そのSAWA10の背中を見つめて戦い抜いた選手のなかから、
瞬間、その背中を追い越して駆け込んだ選手がゴールを決める気がするのだ。
これで涙チョチョ切れずして、いったいどんなテレビ観戦で泣くというのか。

それは、なでしこのなかの「穂」のつく選手である予感がする。
福元美穂選手はGKなのでまずあり得ないとして、
新潟アルビレディースのMF、阪口夢穂選手か?
そして大活躍している川澄奈穂美選手か?
とにかく、観戦ポイントは澤選手の背中だ。

ヤンキー娘もセニョリタもマドモワゼルも好きな私であるが、
やっぱ私は真の素晴らしき現場リーダーに率いられた
強いなでしこがいちばん好きだぁ!

マーヒー加藤 背番号15
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by kaneniwa | 2011-07-17 17:01 | 草評


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