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2012年 01月 03日

東洋大学の勝利にもうひとつ栄誉をつけくわえたい

b0061413_22345129.jpg 第88回東京箱根間往復大学駅伝競走(以下箱根駅伝)は東洋大学が109.9キロを10時間51分36秒という画期的な大会新記録で2年ぶり3度目の総合優勝を果たした。 私は箱根駅伝をやっている1月の2日と3日はとても忙しい。駅伝選手が走り回っている間、年始のご挨拶やお参りにずっと走りまわっている。ただ、この4年間は2日の昼休みにはずっと柏原竜二選手の山登りの快走を見つめ、3日の昼休みにはゴール付近の光景をテレビで見つめる習慣になっていた。 さて今日の東洋大学の勝利と驚異的な記録のことの他に、もうひとつ褒めたたえたいことがあるのだ。お正月の行事などが一段落した1月5日あたりに、子どもたちの冬休みの最後半ということもあって家族で新潟県内の温泉に1泊することにしている。3年前に泊まったのは蓬平温泉の和泉屋さんという宿だった。するとそのロビーに東洋大学の駅伝の優勝を伝えるスポーツ紙が貼ってあった。確かに125年ぐらい前に東洋大学を創設したのは蓬平温泉も近い越路町で浄土真宗の寺に生まれた哲学者の井上円了であるが「なぜ東洋大学をこんなにひいきにするのか?」ということを宿の人に尋ねてみたのだ。


b0061413_22351571.jpg すると、宿の人が胸をはってこう答えた。「東洋大学の運動部の選手たちが、学校の教育方針もあるのですが2004年の中越震災以降、冬期の除雪ボランティアに駆けつけてくれるのです。持ち前の体力と持久力と粘り強さ、そして明るく周りを励まして作業が終わればいいトレーニングだったと言って笑わせるという素晴らしい若者たちなのです。この和泉屋も中越震災で甚大な被害を受けて一時は再建できるかどうかという時期があったのですが、彼らに元気づけられたこともあって今では立ち直ったのです。その錦鯉も、一時は壊滅の危機にあった山古志村の錦鯉です」と、誇らしげに語ってくれたのだ。 今日、主将でもあり福島県のいわき市出身でもある柏原竜二選手が言ったという言葉を移動中の車のラジオで聴いた。「被災者の方々の苦しみに比べたら僕らの苦しみはほんの1時間程度です。」  そんなわけないじゃないか。陸上の長距離走、それも箱根の山への往復。1年前、早稲田大学とのデットヒートの末に僅差で破れてからの過酷なトレーニングを中心にした雪辱の日々。その大いなるプロセスはたった1時間の苦しみではないだろうに…でも、そんな言葉をおそらくハリセンボンのはるか似の笑顔で語ったであろう柏原竜二選手のことを思うと、東洋大学の運動部員のことを自分の息子の自慢をするかのように語った和泉屋さんの従業員の方の言葉をしみじみ思い出した1月3日だった。


マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2012-01-03 23:48 | 草評


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