2012年 01月 12日

コッヘル162番 ニック・ジャガー(肉じゃが)

b0061413_1439257.jpg 居酒屋メニューのなかによくある「おふくろの味」というヤツ、そのなかで人気投票をすれば必ずベスト3には入るであろう肉じゃがをほとんど私が作る。肉じゃがが食卓に出ると中学生の長女は「これ美味しいよねぇ!オヤジの味だ!」と言って喜ぶ。その作り方であるが、おそらく普通の作り方ではない。ただダッチオーブンを持っている人は私以外にもこの作り方をしている人は多いのだろうなぁ…と思っていたが最近になって検索をしてみたら私以外にこの作り方をしている人を発見できなかった。あれ?検索のやり方が悪いのかもしれないが、もしかしたら目から鱗やらコンタクトレンズやらを落としてくれる人がいるかもしれない…と思ってこのブログ記事を書く。ついでに、もしかしたら相当ユニークな作り方をしている肉じゃがかもしれないので独自の名前を与えよう。ジャガイモはほとんどローリングしないのだが、ワイルドな作り方をする肉じゃがということでニック・ジャガーとしたい。

b0061413_14394366.jpg さて、ダッチオーブンという器具を持っている方なら皮付きのまま野菜の蒸し焼きというものを一度はやってみたことがあろうかと思う。いちばんの大物はカボチャだ。10インチ以上が必要だけれどね。日常よくある野菜では人参、玉ねぎ、ジャガイモなど。これらをまったく水を加えずに、その時の火力にもよるけれどもまず25分前後ひたすら火にかけておくだけで出来上がり。初めてやった時に、何の調味料なしでもその野菜から誠意いっぱいの甘みと旨味がほとばしった様子に涙がチョチョ切れた人も決して少なくないはずだ。私もこれに感激した。そのまま食べるか軽く塩をふっただけで美味い。この素晴らしさは他の料理にも応用したいと思った。そして気がついた。人参も玉ねぎもジャガイモも、みんな肉じゃがの主力メンバーではないか!(ジャガイモが主力なのは当たり前だよね、4番でエースだ!)

b0061413_1440377.jpg ダッチオーブンのなかで25分間ほど皮付きのまま蒸し焼きにした3種の野菜をやけど防止のためにゴム手袋でとりだして、そのまま手袋で手早く皮をむいてしまう。玉ねぎはいちばん簡単で、ジャガイモも人参もスルッとむけてくれる。それをちょっとだけ置いておいて、別に用意した中華鍋で肉(豚肉が多いが気分によって関西風に牛肉も使うことがある)と玉ねぎだけを炒めて、炒めあがったところに味つけに醤油とみりんをいれる。市販のすき焼きのタレをいれることもある。その中華鍋に適当に切ったダッチオーブンで蒸した野菜をそっと投げ込み、10秒間だけ、ここで初めてローリングさせる。「サティスファクション」のイントロの時間ぐらいのローリングだ。そうやって、箸をいれるたびに湯気がいつまでも止まらないという、不思議な肉じゃがが完成する。うちのオヤジの味である肉じゃがはこのニック・ジャガーなのだが、変わっていますか?


マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2012-01-12 00:01 | 草外道


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