2012年 04月 25日

われわれもまたショッカーである

仮面ライダー1号、2号の頃、われわれ48歳は子どもであった。
ホンモノのオートバイなどには乗ることができない鼻タレ小僧であった。

しかし、そんな子ども時代の私でも、ショッカーという組織はアホだと思った。

まず、何で仮面ライダーの目が届く首都圏ばかりに目を向けようとするのか。
なぜ首都圏(今、大人の目から見れば緑山スタジオ周辺)の花屋を占拠したり
通園バスを襲うようなセコくて卑劣な活動ばかりをしていたのか。
卑劣さは悪の組織としてのアイディンティティというか個性というか特徴だとしても、
そのセコさとヘボさは見ていられなかった。

ショッカーは地方に目を向け、地方から制圧していった方が
よくわからないがその野望なり最終目標を達成するには良かったのではないか。

ショッカーが作り出す怪人
(今、大人の目から見ればショッカーではなく東映が作り出していたのだが)
は、個々の能力としては仮面ライダーと拮抗した勝負を演じ、
時には仮面ライダーを絶体絶命の窮地にまで追い込む。
弱っちょろい戦闘員の数は大量投入してくるが、
これが弱っちょろくてFBIの秘密捜査官である滝和也(たき かずや)に
簡単にやられてしまうのはもちろんのこと、
時にはオートバイ用品店のオヤジさんの立花藤兵衛(たちばな とうべえ)にさえ
負けてしまうぐらいの弱っちょろさであり、いくら悪の秘密結社の末端とはいえ
数ばかり揃えていてもまったく意味がない。

改造人間の怪人が、単体でも仮面ライダーと戦闘能力が拮抗しているのだから、
この怪人を一度に10人、20人と送り込めば仮面ライダーを倒すことなど
簡単だったはずなのに、
「なぜそれをしないのですか?」
と言いたくなった。

それを言えば、ウルトラマンの怪獣が大量発生して地球の各地で暴れまわったり、
ウルトラセブンの星人が徒党を組んで地球征服にやってきたらどうなる?
と反論されそうだが、少なくともウルトラマンの怪獣に組織はなかった。
野獣としての群れさえなかった。
ウルトラセブンの星人もそれぞれがインディペンダントな存在であり、
「地球征服のための星人組合」というものは組織されなかったのだ。
それに比べればショッカーははじめから意思をもった組織である。
組織である以上、最初から勝負にならない弱い戦闘員ばかり増やさずに
ある程度勝負になる怪人をまとめて送り込むぐらいの考えはあって当然だった。
仮面ライダーは、ショッカーという組織がヘボばっかりやっていることを味わう
物語でもあったと思う。

そのヘボさ、マヌケさの極致は、畢竟、
「仮面ライダー自体ショッカーという組織が作り出した」
という経緯に尽きる。

自らの組織が総力をあげて作り出した仮面ライダーが歯向かってきたが、
その制圧のために打つ手がすべてことごとく失敗し、
ショッカーは短期的な結果も出せず、長期的な展望もなく、明確な目標もない。

自分が作り出したもので自分が苦しむ。
反省なき失敗を何度も何度もリフレインする。
そんな私もまたショッカーの一員なのだ。

マーヒー加藤
(仮面ライダー一合、二合)
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by kaneniwa | 2012-04-25 00:19 | 草評


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