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2012年 09月 07日

草仏教掲示板(42) にんげんのなみだもいっぱいとけて海

b0061413_21534730.jpg にんげんのなみだもいっぱいとけて海 ヒヤケナス先生作の川柳である。親鸞聖人の『教行信証』には引用文のなかにあるものも含めて「海」の文字が408箇所出てくる。学生時代にわざわざ数えたこともあるのだが、今なら検索で一発。408箇所で間違いがないようだ。如来智慧海、願海、本願海、徳海から煩悩海、生死苦海まで、いろんな「海」が登場してくる。釈尊の足どりをたどっても、どうも海の風景には当たらない。インドの龍樹菩薩や天親菩薩も、その生涯で実際の海に出会った可能性は低い。中国の曇鸞大師、道綽禅師、善導大師は確実に実際の海に出会ったことはない。しかし、その説法、その著作のなかに「海」は重要な比喩として、あるいはキーワードとして出てくる。おそらく、実際の海を知らずとも大河の流れはやがて海という世界に出会うことは知っていた。『教行信証』でいちばん最初に出てくる海は「難度海」である。「難度海」の典拠は龍樹菩薩の著作のなかに見ることができる。ただ、その典拠が見つけることができず、これだけは親鸞聖人のオリジナルであると思われる(間違っていたら指摘してくださいね)海が「群生海」である。「群生海」とはどんな海なのか?よくわからないけれども「にんげんのなみだもいぱいとけて海」という海だと感じる。

マーヒー加藤

書はシャラポア(妻・日本人)
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by kaneniwa | 2012-09-07 22:24 | 草仏教


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