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2013年 03月 20日

なぜお寺にやって来る学生は就職で第一志望を勝ち取るのか?

b0061413_2258972.jpg お彼岸の中日に忙しく奮闘されている同業者に対しての罵詈雑言のようなことで恐縮であるが「寺に若い者が来なくて困る!」と強く主張する住職や副住職が多い。時には私よりも年下が「困る!」と言う。残念ながら組織的な活動と法話会や学習会などの場だけが教化の場であるという固定観念でガチガチになった方々が多い。法事や葬儀や墓参りの場には若者が同席しているのに、彼ら彼女らの存在が視野のなかにまったく入っていない方々が多い。毎回、彼ら彼女らが視野に入っていないので声ひとつかけないで素通りする日々を送りつつ「寺に若い者が来なくて困る!」と言っちゃっている。 今日のブログタイトルは安易な新書のタイトルのようでもあり、合格祈願の神社のスポットCMのようであり、自分でも他にもっといいタイトルはなかったのか?と思わないでもないのだけれども、日頃からの私と妻(シャラポア・日本人)の実感そのものなのである。なぜ、こうも「お寺参りをする学生は就職で第一志望を勝ち取るのか?」という問題である。そりゃ、いろんなことを考えた。希望するところに就職できた学生だけが晴れがましく、誇らしくお参りにやって来て(やはり自主的に独りで訪れるというケースはまれで家族に付いて来る形がほとんどではある)「おかげさまで」と報告に来るからではないか?何だかんだ言って「親について来る」という従順さと素直さを企業や組織はいつの時代でも求めているからではないか?などということは当然考えた。そして「おかげさまで」などと言える若者はもともと人格的にも素晴らしいのであるから就職先にも採用されて当然であるからではないかと考えたこともあった。しかし、私とシャラポアは若者(学生)たちをもうちょっと長いスパンで見つめている。それは毎年の春・秋のお彼岸やお盆のお参り(墓参りも含む)と、一周忌、三回忌、七回忌などの区切りの法事の機会というような仏事の機会を通じての、ある程度の長期の接触から見えてきた経験則なのである。その経験則からしてお寺にお参りに来る若者の就職率のかなりの高さにビックリさえするのである。「うちのご本尊にご利益がある」という、単純な結論で思考を停止してもいいのであるが、そのご利益の正体というか、ご利益のヒントになるものぐらいは多少は論理的に突き詰めてみたくなった。 統計学的に考えたり心理学的に考えたり、哲学的に考えてもなかなか答えは出ないので、企業の人事部長や人事課長になっているヤツの立場になって考えることにした。年間を通して「かなりの数の人と対談する」という意味では同じだ。人事部長さんが「選ぶための対談」というものを仕事としており私の方は「なるべく(人も話題も)選ばない」ということを方針としていることが基本的にかなり違うけれども。企業の人事部長としても書類選考や採用試験というフィルターをくぐり抜けてきた者たちのなかから誰を採用するかという企業の明暗を左右することの責任者として実に真剣であるはずだ。最後の最後はやはり対談(面接)であろう。マナー的なことや小手先の面接テクニックについて今の学生はみんな情報としては知っている。そこで人事部長は何を知りたいか?何をもって人を選ぶという大仕事をしたいか?私が思うにはやはり「どういう教育を受けてきた学生であるのか?」ということであろう。単なる学歴のことであれば、それは最初の書類選考のところでわかっている。個人情報保護法に抵触しない範囲で「どんな家庭教育を受けてきたのか」ということは是非とも向こう側もあらゆるギリギリのテクニックを使って聞き出していきたいことなのであろう。 色々と書きたいことはあるけれどもはしょって、先日、堂々と「私は亡くなった祖父を心から慕い、心から尊敬しています」と言う若者に出会った。読んでいただいている方でこれからリクルート活動をする人は小手先のテクニックとしては使って欲しくないけれども(小手先では毎年何百人と面接する人の目はごまかせないなぁ)、ああこれだなぁ…と思った。これが祖父ではなく親父(しかもご健在)であれば、こいつは従順すぎるファザコンではないかと目に写ってくるけれども、生物のなかで人間だけが孫世代を可愛がることができ、それに応えられる生物である(すなわち人間らしい)ことを証明している。私がプライバシーにも気を配りつつ「どんな教育を受けてきたのか」を聞き出す人事部長であるとして「あなたが尊敬する人物はどなたですか?」などという質問はいかにもしそうだけれども「亡くなった祖父です」なんて即答されたらソイツを落とせなくなっちゃう。落とせばそのおじいちゃんに何だか悪いもの。

マーヒー加藤

※ 写真は本文とはちょっとしか関係ないけれども、2月14日に投稿しそこねたもので
  長女がチョコレートを森永ムーンライトクッキーで挟んでデコってくれたもの
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by kaneniwa | 2013-03-20 00:27 | 草評


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