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2013年 09月 27日

東北楽天イーグルス優勝おめでとう!

1996年の日本シリーズで17打数3安打で打率.176
というしょぼい成績だったものの、放った3安打が全て2点タイムリーヒットで6打点あげた
オリックス・ブルーウェーブ(当時の球団名)のトロイ・ニール選手がMVPに輝いた。
当時からスーパースターであった1番バッターのイチローは徹底的にマークされていて、
MVPの選出はとても難しかったと思うが、とにかく勝利につながる6打点をあげたニール選手の
選出は順当だったと思う。

神戸グリーンスタジアムで、この時のMVPインタビューの最後にニール選手は
「がんばろうや神戸!」
と叫んで万雷の拍手と歓声を浴びた。
資料としてのネットの世界では、当時、ブルーウェーブの選手のユニフォームとヘルメットに
掲げられていた文字と同じ
「がんばろう、神戸」
と叫んだとされているが、文字にすればたった一文字の違いだけれども断じて違う。
「がんばろうや」
と、テキサスなまりの関西弁で満員の観客に呼びかけたのだ。

なぜ、この一文字にこだわるかと言うと
神戸のある住職さんは阪神淡路大震災で寺院が大きく破損し、
その再建のために奔走する日々を送っていて
このニール選手のひと声を聞くまで心からの笑顔になれなかったという。
全国からのいろいろな形の善意もあるにせよ、
被災したご門徒(檀家)の力を借りつつ必然的に頑張らざるをえない日々のなかで
耳にしたり(横断幕やユニフォームやテレビの字幕などで)目にしたりする
「がんばろう」
の言葉はたいへんな重荷のように感じることもあったという。
「私もがんばるから、がんばって」
と言われたとしても、あるいはもともとそういう意図で
「がんばろう」
と声をかけてくれるのだろうけれども、それでも重荷になったという。

非常にデリケートな問題で、
善意で
「がんばろう」
の声をかける方の立ち位置にあれば
「がんばろう、が重荷になるなら何と言えばいいの?」
ということになってしまう。
「かんばろう」の代わりに
「テイク・イット・イージー」とか「気楽にいこう」とか「のんびりやろう」
なんて言えないほど現状はシリアスだ。
「がんばれ」の代わりに何と言えばいいか?
そんな難しい問題の答えなどまだ見つかっていないけれども、ヒントは見つけた。

阪神淡路大震災の9年と10ヶ月後に中越震災があった。
私が住む地域は新潟市より北の下越地方であり軽微な被害しかなかったが
シリアスな状況になっているということはすぐに察することができた。
ビッグスワン(現・東北電力ビッグスワンスタジアム)の駐車場は
臨時に救援や支援活動を行う自衛隊の拠点となり、しばらくの間
アルビレックス新潟のサッカーの試合は行うことができなかった。
ただ、車両そのものが炊飯器となっていて150人分の炊き出しができる「炊飯1号」こそ
見かけなかったが、30人分の炊き出しができる「炊飯2号」がズラリと駐車場に並ぶ
光景を見て、それらは自衛隊の道具のなかで兵器とは対極のところにあるものに見えて、
「腹が減っては戦はできぬ」
というフレーズもあるにはあるけれど、
とても頼もしく思った。

そして、久しぶりにビッグスワンでJリーグの試合が行われた時に、
それを観戦した熱狂的アルビレックス新潟のサポーターである草野球仲間のM君が
ものすごく感激して帰ってきた。試合そのものは、確か引き分けだった。
何でも、試合終了後に、FC東京のサポーターたちが
「ニ・イ・ガ・タ!ニ・イ・ガ・タ!」
と一斉に連呼するコールをしたというのだ。
私はあんまり詳しくないが、
Jリーグのなかではクールでプライドが高い印象があるFC東京のサポーターたちが
大声をはりあげて熱くコールしたという。
その、ただ単に地名をコールしただけの声に、
アウェイで戦うチームを応援しにやって来たサポーターたちが、
好敵手も含めていかにそのアウェイの地を愛して大事に思っているかということや
ビッグスワンという場にサッカーのゲームが戻ってきたことへの祝福など
いろいろなことを思って、M君は泣けてきたという。
やっぱり、この話を思い出すたびに、
「かんばれニイガタ」
よりも、
「ニ・イ・ガ・タ!ニ・イ・ガ・タ!」
の方が熱くて純粋で、しかもその心が通じる気がするのだ。

今のプロ野球はCS(クライマックス・シリーズ)というシステムをとっているので、
パ・リーグを代表して日本シリーズを戦うチームに東北楽天イーグルスが
決まったというわけではない。
ただ、とても有力であることには違いない。
パ・リーグのMVPは、これは田中将大投手でなければおかしいだろう。
この絶対的エースの存在によって、短期決戦でも東北楽天イーグルスは優位である。
今年の日本シリーズを制覇するのが東北楽天イーグルスだとする。
(ファン心理としては、セ・リーグのちょっと違うチームを応援したりします)
そうすると日本シリーズのMVPも、
もし投手なら則本という可能性も少しあるが田中将大の公算が大きい。
ただ、打者なら若い選手がノリに乗って獲得してしまうということもあるけれども、
アンドリュー・ジョーンズ
(アトランタ・ブレーブスの選手のイメージが強い、出身地はオランダ領アンティルの
 キュラソー島ウィレムスタッドでヤクルトのバレンティンと同じだ)
やケーシー・マギーという外国人選手が、シーズン中同様の活躍でMVPとなる可能性も充分だ。

とにかく、東北楽天イーグルスが日本シリーズに勝ったなら、
それがどの選手であってもMVPインタビューの最後に
「がんばっぺ東北!」
と言ってほしい。

マイクを持っての第一声がご当地の方言での呼びかけで、
いきなり聴衆の関心をひいてしまう小泉進次郎の手法が小賢しく見えるほどに
元気よく言ってほしい。

明日がいよいよ最終話のNHKの連続テレビドラマの「あまちゃん」は
この数日の流れから読む限りはおそらくハッピーエンドだろう。
野球も、ポストシーズンに入って田中将大に黒星をつけるチームがあるのか、
ひときわ関心を持つことは間違いなくなった。

マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2013-09-27 01:38 | 草評


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