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2013年 10月 09日

コッヘル221番 焼鮭ほぐし焼酎漬け

b0061413_11272450.jpg 神奈川県の三浦市のご住職と知り合いである。三浦市といえば魚処であり、特にマグロを食べる文化が深い。法事などの後の会食(お斎)でも刺し身や焼き物を中心にマグロをいただく機会は多いということを聞き、マグロが好きな私は「それはうらやましいですねぇ」と言った。しかし、そのご住職さんは「そりゃ月に1回とか週に1回ならごちそうだよ、でもね、土曜日と日曜日に連続でまぐろづくし的なごちそうをいただくとごちそうがごちそうにならないね。刺し身などはトロだとかえって辛い」といううような意見を伺った。お斎もお布施であるから、それに対して「きつい」だの「辛い」などと言うことが不遜であることは承知の上で、そう言われると私にも思い当たることがあった。私の住むところでは鮭を食べる文化が深い。したがって鮭が続いた時にそういうことを思ってしまうことがある。食べきれずに持ち帰ったものも、たとえば「ちゃんちゃん焼き」「石狩鍋」「バターソテー」「鮭チャーハン」などとアレンジするが、いづれもたいへんなごちそうではあるがゆえに、週に何度か食べるとごちそうであるがゆえの過剰感に苛まれてしまうということがある。食べ物を捨ててしまう罪悪感は大きなものであるし、それが「足るを知る」の「足りている」ところにのしかかってくる過剰感と板挟みになってしまうのもなかなかたいへんなことであった。

b0061413_11273658.jpg そんな時、お中元でいただいた新潟市の有名店の瓶詰めの鮭でご飯を食べていると「これは昔から知ってはいるけれども、鮭を食べ飽きたような気持ちになっているコンディションの時でも実に美味い!しみじみ美味い!別格だ!」と、改めて感動してしまった。ただ、この鮭の瓶詰めは高級品である。スーパーで売っている鮭フレークの瓶詰めの5倍の値段、格安品であれば10倍のシロモノである。食べ終わってその瓶を片付けようとした時に、その食品表示を見て頭のなかの電球が点灯した。以前、市販品ながらキムチの成分表示を見て「おお、このキムチにははちみつが入っているのか」とマネをしてある程度の成功をおさめたことを思い出した。今まで数多くはないが「食品の成分表示をそのままレシピとする」という荒技に挑んだことがあり、いくつはその荒技がバッチリ決まったケースがあったのだ。原材料から含有用の多い順に記載するというルールも、その味を再現する時のヒントとなる。カナダ、ロシア、米国のキングサーモンを使っていて国産ではないという表示も、むしろチャレンジをする勇気を与えてくれた。(ただし鮭文化の深い土地の名店であるから輸入ものとはいえ、いい鮭を使っているなぁ)さすが名店、変な添加物の名前は記載されていない。ただ「焼酎」という部分がやけに気になった。日本酒ではなく焼酎なのか…しかもキングサーモンの次に分量が多いこの味のキモになっているところだな、と思った。どのような焼酎かはそれこそメーカーのヒ・ミ・ツであろうが、芋焼酎とか蕎麦焼酎ではなくホワイトリカーでもないという気はした。そして成分表の「原材料の一部に小麦、大豆を含む」というアレルギーを持つ方への表記がヒントとなった。大豆は醤油の成分であるとして、小麦は焼酎が麦焼酎であるという証左ではないだろうか?麦焼酎の麦以外に、麦が入り込む余地はないのではないか?この注意書きの順序も「大豆、小麦」ではなくて「小麦、大豆」である。「文字は紙背に徹して読め」という師匠の教えを有難いと感じた。そこで料理酒的な使い方は初めてであるが麦焼酎の「吉四六」を焼鮭をほぐしたものに飲ませてみることにしたのであった。昆布・鰹節エキスパウダーという成分表の部分は、昆布だし系の市販の「白だし」で代用することにした。これなら醤油成分もこれに含まれることになる。それを瓶に詰めてすぐに味見した時には「やっぱり失敗だったかな?吉四六がもったいなかったかな?」と思ったものの、24時間を経過した後に再度味見をしてみて「おっ!こ、これは、かなりいい線に来ちゃっているんじゃないか!」と自分で感動した。これで鮭文化大歓迎、どんと来い、いやいやおいでになって下さいませである。


マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2013-10-09 12:07 | 草外道


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