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2013年 11月 13日

東北新蕎麦探訪記(3) 山形県南陽市 荻の源蔵そば(3)

b0061413_23535163.jpg というわけで、新蕎麦探訪記であるのに第一話は東北楽天ゴールデンイーグルス関連の話題と荻の源蔵そばの外観の話に終始し、第二話はその潔いメニュー数とサイドメニューについての言及に終始した。ようやく、ご本尊たる蕎麦の登場である。その質感をなるべく感じていただきたく一枚目にアップ写真をもってきた。このお店のメニューには「大盛り」というカテゴリーはなく、少食の人や「今日はちょっとだけにしたい」という人のために「半もり」というものが用意されているだけであるが、けっこう大盛り的な分量がレギュラーの「もりそば」で出てきた。季節柄もあってとても香りがいい。このお店ではワサビというものは付いてこないのだが、たとえあったとしてもワサビ好きな私でも「ああ、これはワサビ不要だ」という気がした。蕎麦としては「硬い」という印象がある。通常、「コシがある」と表現せずに「硬い」と表現される時には悪口となるが、決してそうではない。「ヌードル状の蕎麦という食べ物の誕生前夜の充分美味しいそばがきを、巧みな技術によって蕎麦粉10割のままに何とかヌードルの形態にしてくれた」というような感じであった。そしていくら硬いといってもそこは蕎麦であり、口のなかから胃に落ち着くまでの間にとろけるという感じ。口のなかでとろけるような分かりやすさではないものの、シンプルにしてディープな蕎麦の美味しさを感じた。そしてまた、後味がとてもいい!

b0061413_2354370.jpg おそらく100年前にも「これは素晴らしい!」と言われた頃の味がそのままあるのか、もしくはその原型を大事に育まれた蕎麦ではないかなぁ。そして、そういう伝統を感じつつもあえてパラドックス的に言えば「古いものは新しい」という感想になる。特に、こうして自分の子どもも連れて一緒に味わうとそれがいっそうハッキリしてくる。どんなに古いものでも、それに初めて接して感動を与えてくれるならば、それは新しいものである。食感といい舌触りといい後味といい、今まで知らなかっただけで「これは新感覚!」と言うべきものであった。一枚目の写真に蕎麦の質感をなるべくお知らせしたいがためにアップ写真を出した。いつもサイズ比較用として活躍している食品サンプルのウニであるが、二枚目の写真に手に持って久しぶりの著者近影(撮影はおなじみ日本人シャラポア)とともにその大きさをお知らせしたい。ちなみに、写真を撮ることを失念してしまったが、そば湯の方も「茹で汁をついでに出します」というようなものではなく、蕎麦粉の香りがたっぶりとしたドロっとしたもので、それをそば猪口で飲んでいると、それはもはや蕎麦粉のポタージュスープのようで後味の良さに追い打ちをかけてくれたのであった。


マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2013-11-13 00:21 | 草評


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