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2013年 11月 15日

Haka(ハカ)と伽陀(かだ)

先日、オールブラックス(ラグビーのニュージーランド代表チーム)が来日していた。
日本代表のオールブラックスへの渾身の挑戦は、6-54というスコアで終わった。
それでも一昔前とは差を詰めてきている。
オールブラックスが試合前にやるHaka(ハカ、またはカマテ、カパオパンゴとも呼ばれる)が
いつもスポーツニュースで10秒ぐらい写される。
このHakaの儀式というか声をあげての舞のなかで
「がんばって、がんばって行こう!」
と聞こえる箇所があるなぁ、と昔から思っていたら
リポビタンDという栄養ドリンクのコマーシャルにオールブラックスが登場し、
まさにそのフレーズをテレビのCMでやっていたということもあった。
今回(といっても一週間以上前)の来日も
「リポビタンDチャレンジカップ2013」
という冠大会であり、大正製薬とオールブラックスとのいい関係はずっと続いているようだ。

そういえばスポーツニュースのなかで10秒ほど見聞きするということばかりで
ちゃんと最初から最後までHakaを見たことがないなぁ、と思い
「こういう時にはYouTubeだ」
と見だしたら、
「カパ・オ・パンゴ」と呼ばれる新しいバージョン(新ハカ)があったり、
ワールドカップ大会のものやらいろんな国や団体との対戦ごとのものがあったり
おもしろくて止まらなくなってしまった。
見ているだけでアドレナリンが分泌してくる。
そして、そのHakaによる鼓舞なりインスパイアーは相手チームにまで伝わり、
両軍を元気にさせているような気がしてきた。
テレビのスポーツニュースではまず見たことがなかったが
「舌を出す動作」
というのはけっこうポイントのようで、
お父さんがラグビー選手だった方から聞いた話によると
「ニュージーランドには舌を出した神がいるらしい」
ということだが、なぜ舌を出すのかはよくわからない。
NBAのスーパースターだったマイケル・ジョーダンは
シュートの瞬間によく舌を出していたが、
興奮のなかにも舌を出すことによって筋肉をリラックスさせ、最高のパフォーマンスをする
という意味があるのかもしれない。
また、ヨガには舌を出すことによって眼の奥から顔全体の筋肉のストレッチ的なものを
行うポーズがあった。(たしかライオンのポーズだったかな?)

Hakaの舞には対戦相手に対する敬意やその対戦の場と
機縁に対する感謝も盛り込まれているそうなのだが、
ただ、舌をペロッと出されては「舐められてたまるか」(文字通りだなぁ)
と相手チームも戦意が高まってくるように思えてくる。
さらに、これは私の耳がロバの耳で、あるいは品性お下劣なための空耳かもしれないが、
言葉の部分ではたぶん「Haka」と言っている部分が「ファック」や「ファッキング」に
聞こえてくる。
これも私が悪いのかもしれないが、欧米人の男をもっとも罵倒する言葉である
「マザーファッカー」
と聞こえてくる箇所もある。

とにかく、文章でHakaのことを伝えるのは至極難しいため、
画像は悪い(しかし投稿者には感謝します!)ものの
レッドドラゴンズ(ラグビーのウェールズ代表)戦の前のものが
見ていていちばんアドレナリンを分泌させてくれたので、
それをこのブログ記事のいちばん最後のところに貼っておきたい。

もうバソコン画面はハカ場となり、
Hakaの舞をついつい真似していたら
ハイテンションが過ぎてクレージーになったのでは?と息子が真顔で心配した。
小学生だったか中学生の最初の方だったか?
ついつい雲竜型の横綱土俵入りを真似していたところを
同級生に見られて恥ずかしかったようなずいぶん昔のことを思い出した。
最近の子どもは横綱の土俵入りを知っていても不知火型しか知らないな。
(現在の横綱の白鵬と日馬富士は二人とも不知火型だから)

ラグビーはニュージーランドの国技であるから、
最初はそういうところから大相撲の横綱土俵入りとの共通点ばかりが視野に入った。
あるいは、
「エイエイオー!」
この掛け声の歴史を調べていくと、私は新撰組が最初だという俗説を信じてきたが
戦の始めに両軍がこの声を出してから相対したそうで、
ラグビーもボールを使って陣地を取り合う格闘技に近いものはあるけれども
そっちは真剣(文字通り…)な格闘なんだなぁ。

私のHakaについての研究はあまりにもネット時代らしくお手軽なものであり、
その研究の成果をわずか一週間後に発表するにはおこがましすぎるのだが
ニュージーランドマオリ(ネイティブ・ニュージーランド人によるラグビーの代表チーム)が
Hakaを行ったことが起源とされ、伝承によるとオールブラックスのHakaは
1810年にンガティトア部族のテ・ラウパラハ族長が踊ったものであるとされる。
そして、ニュージーランドでは結婚式、葬儀、卒業式、開会式、歓迎式典など、
あらゆる場面で目にする機会が多いという。
そして、死者の御霊を供養し哀悼の意を表す形として
葬儀でHakaを舞うこともあると知ったところで、
どうも横綱土俵入りとか、鬨(とき)の声などとの関連ばかりを連想してきたが、
「あっ、そうか、これは私にとってもっと身近なところに関係あるかもしれない」
と思った。

私が行っている法要、法事のなかで、いちばん声を張り上げるのがいちばん最初である。
Hakaとちがって身体的な動作こそ入らないが、
冒頭に伽陀(かだ)というものをとなえる。
となえるというか、そのいちばん最初に儀式全体のなかでももっとも声をはりあげる。
「先請彌陀入道場」(ぜんしょうみだにゅうどうじょう)
弥陀(阿弥陀如来)よ、まずはこの道場にお入りになることを願いもとめることでございます
というような意味のところで、そのいちばん最初のフレーズにいちばん大きな声を出す。
まずビールとかとりあえずビールとかいう「まず」ではなくて、
「まず弥陀よここに入ってください」
と声をはりあげるところから儀式がはじまる。
それなくして儀式は儀式ではないのだ。
オールブラックスも、何かに試合会場に入ってもらっているのだな…
ますます心して儀式に臨まなくてはならない。

オールブラックスにHakaが欠かせないとしたら、
私の衣(ころも)も通常はオールブラックス(時々萌黄色とか薄栗皮色)であるという
こともあり、伽陀が欠かせない。

マーヒー加藤


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by kaneniwa | 2013-11-15 00:01 | 草仏教


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