2014年 01月 13日

激しいゲームの末に富山第一高校優勝おめでとう!

というわけで
PK専門職人の田子選手の出番はあるのかどうか?ということに関心も寄せつつ、
第92回全国高校選手権大会(サッカー)の決勝戦をテレビ観戦した。
東京オリンピックのために新たな競技場の建設が今年中にはじまるため、
現在の姿での国立競技場ということでは最後の決勝戦ということでもある。

非常に傲慢であるがサッカーの試合観戦はテレビでは日本代表の国際試合、
ライヴではJリーグのアルビレックス新潟の試合が標準となってしまったので
高校生同士の試合はレベルが落ちるなぁと思っていた。
これはテレビで夏の高校野球を昼間観て、夜にプロ野球を観たり、
さらにその日の夜中か次の日の朝にメジャーリーグ中継を観たりすると
「やっぱりプロは最高峰での勝負をしているよなぁ」
と感じることと真逆である。

ただし、決勝戦ともなると、独特のプレッシャーで普段通りには出来ないということも
なきにしもあらずにしても、その一戦にかける意気込みがビシビシ伝わってきて
熱い試合だった。
特に富山第一の選手は身長が172センチ前後の選手ばかりがそろっている感じで、
中肉中背というよりは今の高校生のスポーツ選手の体躯としてはむしろ小柄揃いともいえたが、
懸命にパスをつないでいく姿勢は何だかメキシコ代表の戦い方のようで小気味良かった。
そして、今大会もそんなに多くの試合を観たわけではなかったけれど
クリアーする守備陣のボールがちゃんとパスとしてつながっていく確率、
つまりはいちばんプロっぽく見えるというか、トップリーグの試合に見える感じは
いちばん高かったのではないかと思う。

しかし、今大会をそこまで無失点で切り抜けている星稜高校の選手の当たりは強く、
「石川カテナチオ」というような新時代を切り開くのではないかというぐらいの
固い守備の前にゴールを奪えない。
まずは予想されていたような試合展開で
あと3分少々でロスタイムに入るという時に星稜高校の河崎監督は
MF(ミッドフィルダー)の寺村介主将を下げた。
これは傍目から観ている私はわからない。
もしかしたら監督さんから見て主将の疲労困憊の度合いが強く映ったのかもしれないし、
交代して入った選手が非常にボールキープ力があるという判断だったのかもしれない。
ただ、主将は精神的にもフォーメーション的にも、まさに支柱だった。
これは岡目八目で、しかも結果から言える傲慢な意見であるけれど、流れは変わった。

その直後の後半42分に途中出場のFW(フォアード)の高速ドリブラーの高浪選手が
とうとう星稜高校の固い守備をこじ開けてゴールを奪った。

このあたりで私はテレビのボリュームをかなり上げたせいもあるけれども、
富山第一の応援の声にこもる熱量がその直前からMAXになった。
つまり、ロスタイムを含めて残り5分を切った時点で2−0のスコアとなり
ほぼ星稜高校の優勝が確定しつつある流れのなかで、
国立競技場の雰囲気全体が
「せめて1点、これまで相手チームを完封している星稜高校から1点を奪ってほしい」
という方向になびいたと思う。
そして富山第一の選手がボールを持ってゴールに向かって前を向いた時には
圧倒的な大声援が起こっていた。

これまた傲慢な意見かもしれないけれども、
バス40数台を連ねて決勝戦の応援にやってきた富山第一高校の応援団のなかで
失礼ながらサッカーというスポーツのルール等にあまり詳しくなかった人も、
この激戦の最高半になって、いつがシュートの好機なのかという大事なことを
理解してきたのではないか?とさえ思う歓声だった。
歓声そのものに反応しての歓声もあっただろうが、それはそれでたった一試合で何かを
ひっくり返してしまうほどのエネルギーがはたらいていたと思う。

後半ロスタイムに主将のMF大塚がPKを決めて同点。
PKを決めた直後にホイッスルが鳴り響き、延長戦に突入。
高校サッカーも決勝戦に限って10分ハーフの延長戦があった。

その延長後半に前回のブログで注目したPK職人のGK(ゴールキーパー)田子選手が
ウォーミング・アップをはじめる。
延長戦でも決着がつかずにPK戦となった時に富山第一高校にはPK専門のGKが居るというのは
何らかの形で相手にプレッシャーを与えていたということがあるかもしれない。
それはたとえば昨年までのヤンキースのリベラであるとか、
昨年後半のレッドソックスの上原であるとか、
中日ドラゴンズの岩瀬であるとか(ただ日本のブルペンは室内で見えないことが多いなぁ)、
そういったリリーフエースがブルペンで投球練習をしつつ仕上がっていることで
相手を無言のうちに威圧していることに似ていた。

そして激戦の最後の1分である延長後半9分に
途中出場の左足のスペシャリストMF村井選手の勝ち越しゴールで試合が決まった。

富山第一高校には心からおめでとうを言いたいが、
富山第一高校側から見ればこれ以上ないような劇的な優勝であっただけに
星稜高校の側に立てば悲劇的である。

ただ、この激戦を闘いぬいて、どうしても拭い切れない悔いは残したとしても、
あと一歩が及ばなかった悲しさをどうか未来に花咲かせて欲しいとも思う。

マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2014-01-13 22:55 | 草評


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