2014年 03月 13日

3月13日 ミラクル2連発

どうしても今日の日付のうちに書いておきたいことが2つ。
中学3年生の長女と小学6年生の長男が起こしたミラクルについて。

まず、長男の周囲に起こったミラクル。
11日前に全校生徒の前での劇中劇で
完成度の高いヲタ芸を披露して
すでにちょっとしたミラクルを起こしていた長男ら5人の仲間だった。
今日は、そのクラスでのお別れ会バージョンで新たなレジェンドを作ったらしい。
うちの長男を含む5人の仲良しヲタ芸仲間は
うちの寺の境内で遊びまくるグループでもあるのだが、
何とメンバー中にサッカーの全日本U−13(13歳以下)の全日本代表が2名いるのだ。
この二人は5月にはイタリアのローマで行われる世界戦に飛び立つのだ。
そんなメンバーが躍動するヲタ芸であったのだが、
それをKくんという少年が11日前にはただ見つめているだけであった。
Kくんもまた、寺によく遊びに来るメンバーであるのだが
ニンテンドー3DSをやっているだけで、境内草サッカーや鬼ごっこタイムなど
激しい運動には参加せずにひらすらニンテンドー3DSをやっているだけ。
小学生ながら風貌は「相棒」の鑑識の米沢さん(六角精児)に似ていて、
温厚で優しい人柄で人気があるもののマクドナルドに行けば
「マックシェイクを3杯飲みつつビッグマックを含むハンバーガーを三つ食べる」
というのが普通らしく、したがって体型も米沢さんであった。
そのKくんが
「オレもヲタ芸ってできるのかなぁ?」
と言っそうだ。
そのつぶやきを長男を含む境内遊び仲間が耳にして
「やろうよ!やろうよ!Kもヲタ芸仲間になろうよ!」
と強くすすめた。
正直言って、長男はKくんにとって放課後の秘密のヲタ芸特訓は熾烈を極めるので
三日目ぐらいにギブアップすることも想定していたらしい。
しかし10日間の厳しいヲタ芸稽古にKくんは汗だくになりつつも何とかついてきたそうだ。

そして今日のクラスお別れ会。
今回は私は学校行事ではなくてクラス会なのでそれを見ることはできなかったが、
長男らの証言をまとめると
若干、芋洗坂係長であるとかジョン・ベルーシ(当然小学生にはわからないだろうが…)の
ような、コミカル要素はあったにしろ、
激しい動きをするところがなかなかイメージになかったKくんが
サプライズ的にヲタ芸に参加しつつ高度な動きをこなすという場面は、
それこそヲタ芸の真髄である
「こんなヲタ芸と対面しつつアイドルとして歌ってみたい」
と想起せしめるパフォーマンスをもって
特に女の子たちの心をその意外性もともなってガッチリつかみ、
拍手喝采を浴びたであろう光景を容易に想像できたわけである。
ミラクルは連鎖していく。

今日は、長女もまたすごいミラクルを起こした。
本当はこっちを先に書きたかったのだが、ちょっと冷静になるために
長男とその仲間に関する話を先に書いた。
3月11日、東日本大震災から3年目の日に行われた公立高校の入学試験で
合格の知らせを届けてくれた。
娘の努力の積み重ねを信じていなかったわけではないけれども、
色々なミラクルを感じないわけにはいかないほどの知らせだった。

秋のコンクールやイベントまで吹奏楽部でアルト・サックスをやっていた長女は、
なかなか志望校を定められずに周囲をヤキモキさせていた。
夏休みの最後半に、長女はシャラポア(妻・日本人)といっしょに
県内のいろいろな高校を正門付近だけでも見てくるという旅に出た。
その結果、娘が第一志望校として選んだのは周囲がビックリする名門校であり、
娘の成績やそれまでの模擬試験の結果からするとビックリする難関校であった。
願書の提出の最終締め切り寸前まで、婉曲表現ながら志望校の変更も示唆されつつ
「あそこに入るためでないと本気の勉強ができない」
と何度も言い張った。まったく誰に似たんだか?
正直言って成績は伸びてはきたものの年末の模擬試験でも合格確率判定は20%であった。

試験前日、福島県二本松市の幼稚園を併設している真宗寺院の
かつて東本願寺で研修をともにしたことがある仲間の
お連れ合いのFacebookを見た。
ご長男さんの素晴らしい笑顔の写真とともに、

明日の県立高校入試を控え緊張気味の長男に、
お父ちゃんから励ましの一言。
「落ちてもいいからな!」
で、爆笑です!


と記してあった。
福島県の公立高校の入試は新潟県よりも一日早かったようだ。
3月11日という日に重ねるわけにはいかなったのだろう。
その「お父ちゃん」は、僧侶であるとともに
理事長をつとめる幼稚園の除染作業をひたすら黙々とやり続けてきた。

それを見た次の日の軽い緊張がある試験前日の食卓で、
それは単なるモノマネであるのだけれども、
しかし、ナチュラルに私も
「落ちてもいいからな!」
と口にしていた。
うちも爆笑だった。
シャラポアが笑いながら娘に
「ね、うちのお父さんはスゴいことを言うお父さんでしょ!」
と言った。
ついさっき妻や娘に白状したけれども、本当にスゴいのは私ではありませんでした。

3月11日、試験日であり震災から3年目の日。
夕方6時45分のNHKの県内版ニュースに
「新潟県の公立高校入試の日」のタイトルで、
これから受験する受験生へのインタビューに、何とNHKから取材を受けていた長女登場!
そして正門まで送った後に帰ったシャラポアも
「受験生の母親」
としてインタビューを受けていたものも続けて地方版のNHKニュースに登場!
シャラポアは
「今どきの高校受験は必ず親がついてくるんですよね」
とテレビのコメンテーターにコメントされるかもしれないと妙な心配をしていた。
その心配はなく、娘もシャラポアも普通に風物詩としての入試場面のニュースとして
取り上げられていたが、放映直後に
「今、テレビを見ていましたよ!」
という電話が何本もかかってきた。
先入観かもしれないけれども、そのなかに
「あんな名門校を受験していたんですね」
というニュアンスがあるような気がしてならなかった。

翌朝、新聞と深夜の放映を録画しておいた進学塾提供の問題解説のテレビ番組を見ながら
答え合わせをしていく。

国語、英語の点数がなかなかいい感じ。
正解を的確に答えていたことを一問ごとに確認するたびにガッツポーズ。
ここまでのところ、ちょっとミラクルの予感がした。

しかし、次の数学の答え合わせ。
前半の問題で何問か単純な計算ちがいをしていたことに長女が気づいて表情が曇る。
後半の問題は難しすぎて何を書いたかも、どこまで考えられたかも思い出せないという。
そこで急に雰囲気が急に暗転してしまった。

数学を飛ばし、理科と社会の答え合わせをする。
まずまずはよくネバっていたという感触はあったが、
どうしても数学の前半の間違いショックで答え合わせができなかった。
数学は長女にとってのいちばんの苦手科目であり、
それだけに前半の
「とれるところだけは確実に取りにいく」
という作戦のなかでの単純な計算ミスがあまりにも精神的に痛かった。
そこで答え合わせは終わり。
何となくだけれども「善戦」だとか「ナイスチャレンジ!」という
前向きだけれども否定的な言葉が思い浮かんだ。

そして今日の午後2時、
その高校の合格発表があった。
長女とシャラポアが見に行った。
もしもミラクルが起こったならば、その受験番号の3桁の数字を
買ったばかりのスーツケースの鍵の暗証番号にする約束をした。

前後の番号の多くが飛んでいるなかで、
シャラポアが長女の受験番号を見つけて駆け寄ったという。
長女の受験番号が、そこにあった。
私は二軒のお宅へのお参りの途中、車のなかの携帯電話に送られてきた
「あった!涙とまらない」
という短いメールで、ミラクルが起こったことを知った。

実際にシャラポアは恥ずかしいぐらいに涙が出たそうだ。
彼女は15歳の時に第一志望の都立高校に入れなかった経験があるからだ。
泣きながら
「合格だよ!合格だよ!」
と長女に声をかけたシャラポアに
「私を信じてずっと見守ってサポートしてくれたお母さんも、お母さんとして合格だよ!」
と言ったらしい。
お父さんは?お父さんは?お父さんは?
と言いたい気持ちもちょっとあるが(ちょっとなら3回も言うな)、
こんなことを言えるようになった長女が、合格だ。

マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2014-03-13 23:10 | 草評


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