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2014年 04月 20日

コッヘル230番 豆腐蓉(とうふよう)

b0061413_2347403.jpg コッヘルセットを八重山諸島への旅行中にも持っていった。石垣島の川平湾の近くの米原ビーチキャンプ場などは下見というほどでもなく「チラッと見た」という程度で、滞在中に自炊はしなかった。商店街でトロピカルフルーツを切ってもらって食べた時には持ち歩いていなかったし、結局は「旅行中の仕分けのための小物いれ」ぐらいにしか役に立たなかった。結局、帰ってきてから購入してきた豆腐蓉(とうふよう)を食べる時に使うということになった。豆腐蓉とは沖縄の島豆腐を米麹と紅麹と泡盛によって発酵させて熟成させた醍醐味がある食べ物である。豆腐蓉に明確なイメージがない人には「豆腐蓉といっても豆腐ではなくもはやチーズである」と言った方がわかりやすいと思う。それもカマンベールとかゴーダチーズのようにポップで万人向けではなくブルーチーズのようにディープで珍味である。したがって万人向けではなくて好みは分かれてしまう。実際、鮒寿司などが好物であるシャラポア(妻・日本人)もちょっと味見をしただけで「もう充分」となってしまう発酵度といい熟成度といい実にディープな珍味である。 ところで、納豆と豆腐という漢字の文字は意味が逆であって歴史のなかで取り違えてしまったのではないか?と思っている。関西人で納豆が大嫌いな人が「腐れ豆」と呼ぶことがあるほどに、納豆の方が「豆腐」という文字で表現される現物に近い。そして豆腐の方が「豆を納めたもの」という「納豆」の現物に近い。その点では豆腐蓉こそ文字通りの「豆腐」であると言える。落語で「酢豆腐」とか「長崎名物ちりとてちん」と呼ばれる噺では文字通りに腐った豆腐が出てくるのであるけれども、それがさらに熟成とそれなりの洗練がされたものが長崎名物ならぬ沖縄名物の豆腐蓉である。 というわけで、うちの家庭は発酵食品を比較的に好む傾向にあると思っているのであるが、購入してきた豆腐蓉はすべてこのマーヒー加藤の珍味系おつまみとなっている。この夏の終わり頃まで賞味期限はあるし、まあそれも嬉しいといえば嬉しい。かなりの守備範囲をもつ酒であるビールも、この珍味には案外と合わないと感じた。逆に、常温の日本酒がもつ素晴らしい守備範囲と許容範囲の広さを再認識することになった。しかし食べれば食べるほどに珍味系チーズに味が似ているので「これを赤ワインを飲みながら食べたらどうなるのだろう?」とふと思った。目の前にアルゼンチン産の赤ワインもあった。しかし、数の子、塩辛、シメサバの三つは赤ワインの成分を口に含みながら食べると口のなかが異臭で大変なことになってしまうということも聞く。「ああ、試したい!」と思いつつも豆腐蓉と赤ワインの両方を無駄にしたくはないという気持ちから鉄板の安全策である泡盛を飲むのでありました。

マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2014-04-20 00:34 | 草外道


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