2014年 09月 10日

コッヘル246番 手作りみたらし団子お月見バージョン

b0061413_2157997.jpg 上新粉をこねてシャラポア(妻・日本人)と8歳の末娘が月見団子を作っている時に、ちょっと面白いことがあった。8歳の末娘は開封したての上新粉の香りを嗅ぎながら「山形県にマス釣りに行った時の餌の臭いがする」と言う。シャラポアは「そんな気持ち悪いこと言わないでよー」と言いつつ試しに臭いを嗅いでみると、そう言われてみればそんな気もしてきたという。末娘の犬的(褒め言葉です)な嗅覚はすごい。餌のツナギにインターネットで覚えた釣りの裏ワザとして上新粉を微量であるが使っていたのであった。また、山形に釣りに出かけたのは10ヶ月前のことだというのにその嗅覚を活かした記憶力にも感心したのであった。 8歳の嗅覚にはどうもかなわないなぁと思いつつも私も古来の日本人の感覚をほんの少し取り戻しつつある。というのは昨年、東北楽天ゴールデンイーグルスがパリーグ優勝をして以来、楽天優勝記念セールで買ったムーンフェイズ腕時計を常にしているので、月の満ち欠けというものについてはそれまでよりも敏感にはなった。昨夜がスーパームーンで一昨日が中秋の名月であったことも10日前から意識していた。それがどうした?と言われそうだが、日本の古典を読んでいればグレゴリウス暦に基づく時間感覚はないし、もちろんそれを基調にしていて現代人はほとんどの人が持っている七曜の曜日感覚も当然もっていない。ただ、現在の月の満ち欠けがどうなっているかについてはとても敏感である。海面の高さなどは目に見えて変化をするぐらいにその引力は強力である。血液をはじめとする水分がその大半である人体にこれが影響を与えないわけがない。実際に、現在はグレゴリウス暦にしたがってデジタル的に日付で決まることが多い各地のお祭りも、月の満ち欠けが暦の基準であった明治時代初期までは「祭りのピークが満月の夜に来るように」日取りや段取りが決まっていたところが多いだろう。西洋の、満月の夜になると狼に変貌してしまうという狼男伝承もまた、この満月のハイテンション効果を端的に言い立てていたものかもしれない。

b0061413_21573297.jpg ともかく、グレゴリウス暦を基調とする現代においても古来からの天文の法則によって日付が決定していく春秋のお彼岸の中日と中秋の名月は子どもの豊かな五感のためにも大切にしたいと思ってきた。シャラポアと末娘はそういうわけで10ヶ月前の釣りの楽しい思い出とともに団子をこね始めた。正式には団子の数は十五夜は十五個、十三夜は十三個となっているそうだがみんな団子は好きなのでもうちょっと多めにセットする。ちなみに十五夜の中秋の名月鑑賞に彼女を誘うことができた独身男は「やっぱり十五夜を一緒に見れたなら十三夜も一緒に見なきゃ月見は完成しないよ」と、ひと月後の満月鑑賞に誘うのがいい意味でとても古典的な誘いの手口である。旧暦9月13日の「十三夜」は今年は10月6日であり、狼男に変身する大チャンスである。 さて、コッヘル料理に話を戻す。末娘はひとつをにぎり鮨の形にした。みたらし団子のタレを穴子のにぎりにかけるような感じで食べたいからだという。丸くは収まらないが、その感覚もまたいいだろう。私はそのタレを作る。水と醤油と砂糖の他に、とろみを出すための吉野葛の存在が私にとっては不可欠である。吉野葛は近くのスーパーマーケットで手に入る。最近は、コンビニだけではなくスーパーでもポスシステム(レジが人気投票のようなものと連動していて品揃えを左右するシステム)が導入されているように思えるけれども、幸に風流を愛して和菓子を手作りする人たちがたくさん居てくれるおかげで吉野葛が身近なところで手に入る。


マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2014-09-10 00:01 | 草外道


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