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2014年 10月 29日

コッヘル250番 アサリ&エリンギのクラムチャウダー

b0061413_2335050.jpg 私は「クラムチャウダー」という言葉そのものについて、あんまりよく理解していないが、まずクラムという言葉は二枚貝を指す。そしてチャウダーという言葉は、ハマグリらしきものを指すようだ。ハマグリは二枚貝のことであるから「クラムチャウダー」という言葉(料理名?)自体が何だか「馬から落馬」みたいな重複表現のニュアンスを含んでいる。キャンベルスープの缶を買いに行っていくつかの種類のなかから「クラムチャウダー」を選ぶという時にはとても明確な言葉であるけれどもどうも言葉として気になる。まずもって、ハマグリが名物である三重県の桑名市は義理の妻の姉(妻である日本人シャラポアの実のお姉さん)が今は住んでいるのでご縁のある土地だが、そこのハマグリ料理専門店でも正直に「今では桑名の地物のハマグリは希少価値の高いものでほとんどが輸入物のハマグリです」と言っていた。国産ハマグリと輸入物のハマグリの区別がつく自信などないけれども「そもそも日本人がハマグリと呼ぶものとチャウダーと呼ばれるものが同じものと言っていいのか?」という疑問をもってきた。その疑問が解消されないままにレストランのメニュー表に「アサリのクラムチャウダー」という文字を見たことはあるけれども、アサリのクラムチャウダーという表現は、何だが「黒豚の和牛頬肉」とか「豚のビフテキ」と同じぐらいに、意味は通じるもののよく考えたらおかしいものかもしれない。しかしながら「クラムチャウダーは美味い!」ということに関してはそのような理屈もひとっ飛び。美味い! そして、何はともあれクラムチャウダーという有名なスープが日常的なものであるところでは、クラムと呼ばれていようが、チャウダーと呼ばれていようが日常的な貝を使って作るのが当たり前だとすれば、あさりの味噌汁に馴染んだ日本人がそのアサリを使いつつそのスープを作るということも至極自然であり、言葉としてはとてもおかしな「アサリのクラムチャウダー」を好むこととなる。 そして、これも一考に値するが「焼いても煮ても味や食感がアワビそっくり」という定評のようなものがあるエリンギをここに参画させると私は盛り上がる。 一年ほど前に大阪の阪急ホテルなどであったバナメイエビを芝エビと不正表示したとか偽装したという事件は、これもまた言葉としては非常に変だけれども「バナメイエビの人権」という観点に立ってみればバナメイエビに大変に失礼な表現である。 同じように、エリンギをアワビの代用品のようなものとして使うならば、エリンギに失礼であるという見解も成り立つのであるが、おそらく、アワビをスープとして使う場合に主役ではなくサイドメン(これも変な表現だ)というか主役に寄り添う名脇役としてキャスティングするなら、考えようによってはアワビより上かもしれない。特に煮込んでいくとそう思う。 いつか、アワビを食べながら「まるで上質なエリンギのようだ」という感想を述べてみたい。そんな感想を聞いたシェフは怒るかもしれない。怒るかもしれないけれども、結局は希少価値と市場価値診断によってそういうものは日々変わっていく。そしてそこには下克上もある。 今回のコッヘルメニューとは関係のない話だが、つい最近もイワシとハタハタが同じ分量で同じ値段で売られていたことに軽くショックを受けたばかりだ。

マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2014-10-29 23:37 | 草外道


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