2015年 01月 09日
『美味しんぼ』という漫画はビッグコミックスピリッツに最初に掲載されてから 読んでいる。初期の頃は愛読者となった。 もっともその初期の頃のビッグコミックスピリッツには『めぞん一刻』をはじめとして 連載物が非常に充実していたということもある。 5人で麻雀をやっていて2抜け(2着だった者が1回麻雀を抜けて待つルール)の時などに よく読んでいた思い出がある。 夜食が欲しくなるような時間帯に2抜けをしていてビッグコミックスピリッツを読んだら 『美味しんぼ』の京極さんというキャラクターが 「海原はん、あんたなんちゅうものを食わしてくれたんや〜!」などと感涙にむせぶ 一コマなどを読んでいたらお腹がギューッと鳴った思い出もある。 その後、結婚した後はビッグコミックスピリッツ自体を読むことをやめてしまったので 『美味しんぼ』もずっと継続して読んできたわけではないけれども、 床屋さんとか医院の待合室に置いてあるものなどで読んでいなかったところを補充して きたりしていた。 このたびに出た111巻は、そのエンディングにさらに加えられるようなストーリー展開は 読者としても思い浮かばず、今後はスピンオフ作品が出る程度で、 おそらく『美味しんぼ』の最終巻となるだろうと感じられる。 社会的にも論争を巻き起こした「福島第一原発見学後の山岡士郎の鼻血」については 鼻血の描写はそのままにビックコミックスピリッツでは 「福島では同じ症状の人がたくさんいます」 というセリフが 「私が知るだけでも同じ症状の人が大勢いますよ」 と変更されている他に、原発と鼻血との関連については表現が緩和されていた。 ただ、全体を読んでいて 異論がある人もいるだろうが 「鼻血」というのは論争になる問題のほんの一部であった、 ということを感じずにはいられない。 あえてその問題の全体を総括するとすれならば、作品中にもコミックス112ページに 海原雄山のセリフとしてある 「原発安全神話が崩れたから、今度は放射線安全神話を作る気だ」 に集約される。 雁屋哲は印税をたっぷりと儲けつつオーストラリアで暮らして福島を語るとはけしからん! と思っておられる人も、どうか110巻とこの111巻をご熟読の上で ご批判して欲しいと思う。 鼻血と外部被曝との関係性を証明することは難しい。 でも、それがまったく関係ないと証明することはもっと難しい。 マーヒー加藤
by kaneniwa
| 2015-01-09 16:42
| 草評
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