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2015年 01月 19日

おっとり刀で駆けつける

まったく脈絡なくだけれども、なかなか使わなくなった表現である

「おっとり刀で駆けつける」 

という言い回しはいいなぁと思った。
刀という武器(工芸品、芸術品でもあるけれど)に、「おっとり」が先についている。
意味は「とりも直さず駆けつける」とか「取り急ぎ駆けつける」
という意味なのに、なんせ「おっとり」という言葉が冠のように付いているだけで
意味はスローではなくてむしろクイックの概念が入っているのに、
おっとり、まったりとした印象に思われてしまう印象だ。

漢字で表記したら分かりやすくなるけれども、この場合の
「おっとり」は
「押っ取り」である。

つまり、万全の状態で本部に待機していた侍が腰の定位置にある刀を確認して
駆けつけるというのではなく、深夜や早朝などに緊急出動要請を受けた侍が
床の間とか枕元とかに置いてある刀を押っ取って、腰の定位置に差す間も惜しんで
至急現場に駆けつけることが
「おっとり刀」
の意味であった。

脈絡のないことを書くと、
『広辞苑』という有名な国語辞典で

「ぬけまる」

という言葉に

「抜丸 平家伝来の名刀」

と定義してあったことに大笑いした記憶がある。
わははははは、平家伝来の名刀の名前が「ぬけまる!」
しかも、大人になってから
『源平盛衰記』などをひもといてみれば、
平家伝来の名刀は
「抜丸と小烏丸である」
と書いてあるではあーりませんか!
ぎゃははは、平家、名刀のネーミングが可愛すぎてゆる過ぎる!

「ぬけまる」の方は、『平治物語』によれば平忠盛が所有する刀が
鞘から抜け出て大蛇の首を落としたことに由来するそうだけれども。

「抜丸と小烏丸を手におっとり刀で駆けつける」
なんという非常事態も、何だかおっとりしてしまう。

ところが、ところが、私は昔から老眼であったわけではないが、
「小烏丸」
をずっと
「ことりまる」
と読んできていて、それで笑ってきたのだが、平家の末裔など関係者には申し訳なかった。
これはこの文章を書いていて、最近、老眼での間違いもあるので
「もしや!?」と思って文字を拡大してみたのだが、
「小烏丸は、こがらすまる」と読むのね。
どっちにしても、ちょっと可愛いけれども。

しかしながら、源氏にしても源頼朝が所持していたという名刀は
 「髭切」(ひげきり)
であって、何だかこれまた「おっとり」している感じをもつのは私だけだろうか?

しかし、冒頭に戻って
「おっとり刀で駆けつける」
という語感は魅力的だ。

曲のタイトルにしたいな。
「♪おっとり刀で駆けつける」
ちょっといいと思う。

まだ一行も書けていないのだろうけれども、
ソファの上など定位置には置いていないギターを押取っておもむろに弾き始めるという、
そんな演出だけを先に考えてみた。


マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2015-01-19 22:02 | 雑草


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