2015年 07月 01日

僭越ながら新国立競技場計画に対して意見を述べる

b0061413_23273685.jpg


2020年の東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる
新国立競技場の建設が、整備費2520億円で「正式」に決定したという。

しかし専門家筋からの
「まず果たしてこの工事が可能なのか?間に合うのか?」
という声まで聞くと「それが正式でいいのか?」と思ってしまう。
結果的に東京オリンピックがいろんな面で大成功をおさめて
あらゆる年代層にスポーツ文化が根付いて医療費が大幅に浮くというような、
シドニーオリンピックでの効果のようなことがあればいいのだが、
一説には選手育成の費用も大幅に削ることになるのではないかという話を聞けば
何だか手段と目的が逆になっている気がしてくる。

旧国立競技場は神宮外苑ロードレース(マラソン)の10キロの部に出場した経験があり、
その時のスタート地点とゴール地点が旧国立競技場であった。
12月という時期だったが来るべき当時のトヨタカップ(サッカー)の決勝戦と
ラグビーシーズンのために素晴らしい状態で手入れをされた芝生が印象に残っている。
新しい国立競技場に屋根を付けるにしても、開閉式でなくては天然芝は死んでしまう。
オリンピック後に開閉式の屋根を付けるというのは、どうも現実的ではない気がする。

横浜国際総合競技場、いわゆる「日産スタジアム」は
2002 FIFAワールドカップの会場とするために1994年(平成6年)1月に建設に着手し、
1997年(平成9年)10月に完成した。3年半かかっている。
それを思えば建築のプロでもないし犬小屋さえも作った経験もないけれども
「間に合わないのではないの?」
と思ってしまう。

開閉式の屋根を最初から付けるのであれば日本で最大のドーム球場である
福岡ドーム(ヤフオクドーム)をモデルとして8万人収容で陸上競技も可能な
さらに大きなものを建てるか、
新潟スタジアム(デンカビッグスワンスタジアム)の
さらに大きなものを建てることにして何とか間に合うのではないだろうか。

それにしても開閉式の屋根ということ自体にしても
福岡ドームで屋根の開閉に100万円以上がかかることはもちろん、
その開閉に騒音が発生することからしばらく屋根が開けられていない。
(人工芝であるから芝の育成には問題ない)
KinKi Kidsがコンサートを行なう際に
「予算は自分たちがもつので、演出として公演中に屋根を開けて欲しい」
と要望したがこの騒音問題で実現しなかった。
(ただ、2011年6月21日に迷い込んだカラスを追い払うためだけに開閉が行われたという。)

新国立競技場の計画を
「実現が難しすぎる」
といって突然にボツ企画としてしまっては
設計者のザハ・ハティドさんに申し訳ないし、
コンペで彼女の案を強く推した有識者も立場がない。

私は設計どおりに、ただしスケールを小さくして2000人規模の
絵画、彫刻、文学、建築、音楽の殿堂としての国立の聖地として
メインスタジアムとは別に建設すればいいのではないだろうかと思う。
それは古代オリンピックからの歴史をみてもパラリンピックの実施の現代の流れからも
正しい判断ではないだろうか。

B.B.キングもボブ・マーリーも東京でのライブは収容2000人規模の
中野サンプラザであった。
厚生年金会館がなくなった今は、やっぱりそれぐらいの会場のなかで
ホンモノにはふれたい気がしている。

5月30日(土)にフジテレビ系の『ENGEIグランドスラム』というお笑い番組を見て、
200人ぐらいの観客がバカ受けするライブ感のなかで
お笑い芸人(確かに一流どころを揃えていた)もノリノリでありつつ
隙のない話芸を活き活きと披露しているところを見てから、
何だかそういうことを思っている。

マーヒー加藤
[PR]

by kaneniwa | 2015-07-01 00:51 | 草評


<< 集客力より「観客力」      もう背中を見せて育ててやれない >>