2015年 11月 07日

中国の一人っ子政策後の今後

私は三人兄弟で、シャラポア(妻・日本人)は三人姉妹である。
明確な家族計画などがあったわけではないけれども
お互いに三人目の子どもが生まれてくるまでは
「不完結感覚」
のようなものがあった。
三人目が生まれてきて、そして少し大きくなって
「おーい子どもたち!ご飯だぞ!」
などと呼んでいて満たされなかったものが充足された感覚になった。

中華人民共和国が1979年以降続けてきた一人っ子政策を
来るべき高齢化社会への対応を目的に廃止することにしたらしい。

私は1985年当時の中華人民共和国を訪れていたが
すでに実施後6年ほどを経ていた頃で、
二人の小さな子どもを連れて旅行する外国人夫婦への
群衆の羨望のまなざしがなぜか忘れられない。

実施後すでに36年が経っている。
あの頃に出会った中国人の幼い子どもの多くは今、一人っ子の親になっている。

一人っ子が圧倒的に多い社会では、たとえば親兄弟の子である「いとこ」という
関係もだんだんとなくなっていく。
私自身も私の子の世代でも多くの「いとこ」がいて親族という
人間関係を形成しているので、それはなかなか想像できない世界だ。

従来から、中国では一人っ子同士が結婚すれば、子どもは複数いていい決まりらしいが
統計的にも一人っ子同士の結婚は子どもは一人っ子になることが多いようだ。
ここらへんが冒頭での「自然に考える家族像」というもので、
再来年あたりには中国で空前のベビーブームは起こるかもしれないけれども
国家が期待する計画のようには子ども人口は増えていかないという気がする。

もっとも中国の心配ばかりはしていられない。
過疎と過密の問題は社会構造問題でもあるが地域問題として矮小化して見ることも
可能ではあるが、少子化は根本問題であるといっていい。
だからと言って何ができるというわけではないが
「最近は長女ももう高校生だし、あんまり言わないけれど、
 複数の子どもに『おーい、子どもたち』と言えるのは幸せに近い感じがする」
というようなことを独身男性に語ることがあるぐらいか。

中華人民共和国に属しているチベット自治区や青海省のチベット人は
これはもう文化の大変に深いところで
「生まれ変わり」を信じていることであろう。
そうすると、チベット人はかなり根深いところで
一人っ子政策を恨んできたのではないかということに漠然とだが想像がつく。

インド人やチベット人の多くの人の間で信じられている「生まれ変わり」と、
漢民族の多くが漠然と信じている魂魄(こんぱく)の思想
(まぁ身は滅びても霊魂は不滅みたいな)
と、どっちが正しいのかは測る方法もないのだけれども
「生まれ変わり」を漠然と信じている人で日本が大好きな人は
少子化だと日本に生まれ変われる率が減る。

具体的な形を変えた自分の生まれ変わりでもある、孫という存在には会ってみたい。
特に複数の孫にむかって、再び
「おーい、子どもたち!」
と呼びかけてみたい。
まさにジジ臭い想いではあるけれど。

マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2015-11-07 01:36 | 草評


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