2005年 12月 10日

寺の境内で遊んだ偉大なソムリエ

新潟県ではけっこう重めの雪が降り出し、これは少し積もりそうな
予感がする。雪が降るとすべての小さな騒音が消え、深夜の今は
パソコンのうめき声みたいな細微な音しか聞こえない。

さて、これはおそらく全国的な傾向に違いないと思っているが、寺で
遊ぶ子どもが少なくなった。子どもの頃は、自分が大人になったら野球のボールで
寺のガラスを割ったりする悪ガキを怒鳴りつけたりするのも仕事の一つに
なるのだろうかと思っていたら、そんな心配など全然なくなった。
なんちゃってヤンキース のメンバーの多くは、平均年齢からすれば、
寺の境内で三角ベースなんかをやっていた最後に近い世代である。

ファミコンが出始めて境内で遊ぶ子どもが少し減り、
スーパーファミコンになってはっきりと減少し、
プレイステーションが出て劇的に減り、
プレイステーション2が出て絶対的に減った。

子どもの遊びといっても、それはいつの間にかどこかに管理された
遊びしかなくなっていったのだ。

もちろんその間に車への依存度も強まり、交通量も増えたし、
何といっても子どもが被害者になってしまうという事件が増え、悪質化した。

この「寺の境内で遊んでいた子どもはどこへ行った」という問題は、
語り出せばいろいろな要素があって、続編も書くと思うが、
今日はこの問題について、世界的ソムリエの田崎真也さんの話をしよう。

話をしよう、と言っても、うろ覚えなマーヒーの記憶がたよりなのだが、
5年以上前に、国内線の飛行機で、よくシートの前の網に置いてある
無料の航空会社の広報誌のようなものを読んでいたら、この田崎真也さん
が文章を書いていた。航空会社の広報誌にソムリエが寄稿するなどという
のは「いかにも」という感じだったので、あまり期待せずに、まあ上の収納BOX
の中から持参の本を出すのも面倒だから、それを読んでいた。
読んだ本人も、こんなにも田崎さんの文章が後からジワジワと印象に残って
くるものとは思わず、その無料広報誌はあの時の飛行機に読み捨ててきた
のであるが・・・

それは、田崎さんが昔、寺院や神社の境内で遊びまくった経験が書かれていた。
ただ、その時の境内の 「土の香り」 というものが、自分の原点に
なっているという趣旨の文章だった。その土の香りを原点として、いろいろな
香りをかぎ分ける時の最大の参照になりうる原体験的な香りが境内の土だという。

ブドウの品種とか、製法とか、それよりももっと深いところで、
おフランスはブリュゴーニュの土はそれを基盤としたワインを生み出すし、
おイタリーはトスカーナ地方の土はその味を背後に秘めたワインが出来る。
うーん、深いなぁ、田崎さん!さすが世界的ソムリエだ。

それ以来、読んだ時にはさほどでもなかったこの話が、ジワジワとマーヒーの
印象に刻まれ、以来、浄土に代表されるように、土という字による仏教の言葉が
多いのであるが、という字を見るたびにこの文章(うろ覚え)を思い出す。


マーヒー加藤  http://www.iplus.jp/~naoko/index.html


※この文章を書くためにネットで「田崎真也」を検索して色々閲覧していたら、
 東京都港区愛宕神社の境内に Tてぃ というお店を田崎真也さんが
 出していることが分かった。やっぱり田崎さんは境内が原点なんだなぁ。
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by kaneniwa | 2005-12-10 01:09 | 草評


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