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草仏教ブログ

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2006年 01月 11日

松田デミ男くん物語(3)

デミ男くんが走るのは、寺の境内を徐行することもあるが、
たいてい道である。

すべての道はローマに通じるという格言を知っているが、
普段走っている道はどんなに走ってもローマには通じない。
ローマには通じないが、その時々の目的地には通じている。

オフロード車で道なき道を行くというのが好きな人もいるだろうが、
今の日本では、あまりそういうところは少ないように思う。

ということで、道であるが、ある都市では、ある寺院を拠点として
生活道路が構成されたいたという事実を遅ればせながら発見したことがある。

寺の周りに繁華街があって便利だね、という人がいたりするが、
全国で寺町と呼ばれるところはおおむね繁華街でもある。
事実としては、昔は寺に人がたくさん集まったので、ついでに
泊る人たちのために旅籠(はたご)ができ、ついでに酒を飲むところもでき、
それが繁華街のようになっていったのだ。

目的地があって、そこに人が歩んで、それが道となる。
道に沿って鉄道という道もできた。京都の東本願寺は京都駅に近くて便利だね、
と言われるが、これまた逆で、東本願寺への参拝の方々のために
京都駅は明治の時代に現在の地点を選んで建てられたのだ。

今、漠然と道といえばいろいろなものが連想されるが、道のルーツは
(ルーツという言葉がまた道筋を示すのでややこしいが)目的のところに
人々が志しをもって歩んだ跡である。

そういう意味で、松田デミ男くんに乗って、大阪の御堂筋などを訪ねてみたい。
すべての道はローマでなくて目的に通じるのだ。


マーヒー加藤  http://www.iplus.jp/~naoko/index.html

by kaneniwa | 2006-01-11 18:25 | 草仏教


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