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草仏教ブログ

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2006年 05月 22日

超訳徒然草・吉田くんのブログ(第31段)

雪のおもしろうふりたりし朝、人のがりいふべき事ありて文をやるとて、
雪のことなにとも言はざりし返事に、
「此の雪いかが見ると、一筆のたまはせぬほどのひがひがしからん人の仰せらるる事、
ききいるべきかは。返すがえ口をしき御心なり」といひたりしこそ、をかしかりしか。

いまはなき人なれば、かばかりの事もわすれがたし。

(吉田兼好法師 『徒然草』 第31段)

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雪がいい具合に降っていた朝のことだが、ある人のところにどうしてもしなきゃいけない
連絡事項があって手紙を書いたのだが、雪のことには何もふれずに手紙を出しちゃった。
すると、その返事にはこう書いてあったのだ。
「いやだぁ、兼好ちゃん、私にこの雪を見てどう思うのかってことを一筆も書かずに
手紙なんかくれちゃって。兼好ちゃんのいじわるぅ。そんなひねくれた兼好ちゃんの
用事なんか聞いてあげないもーん。もう、風流のわかる兼好ちゃんだと思っていたのに
がっかりだわぁ。いけず!」
と書いてあったので笑っちゃった。

この人はもうすでにこの世にいないので、こんな些細(ささい)なことも忘れられない。

超訳BYマーヒー

by kaneniwa | 2006-05-22 10:59 | 徒然草


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