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2006年 07月 18日

マーヒーのなかの河井寛二郎的こころ

b0061413_23471031.jpg河井寛二郎という大陶芸家がいる。大正時代に妙好人(民衆の純朴な信仰心をもった念仏者)を広く紹介した柳宗悦とともに民芸運動を提唱した人だ。この人の豊かな人間性は、娘の河井須也子(すやこ)さんが書いた『河井寛二郎の宇宙』(講談社)のなかの、次のようなエピソードでも知ることができる。  昭和三十五年の夏に、三歳の孫娘と無邪気にままごと遊びをしていた河井寛二郎は、ふと手にとった娘の須也子さんが京都の五条坂の陶器市で買ってきたハネものの陶器のセットを厳しい表情でながめていたという。そして、そのにわかに厳しくなった表情のまま、寛二郎は娘の須也子さんにこう言ったという。  「これを作っている人たちは賃金も安く、生活も大変なんだよ。無意識に量産しているのだろうけど、どうだ、カップのハンドルのところにこんな可愛い小鳥を止まらせて子供達に夢を、情緒を与えているじゃないか。素晴らしいことだ。我々の仕事も、もっともっと勉強しなくちゃ、この玩具の陶器に対して恥ずかしく申し訳ないよ」と、涙をにじませながら語ったという。娘の須也子さんは、その日の感動を決して忘れないという。 たとえ自分の父でなかったとしても。「安物」とバカにしていた自分のこころを大いに反省させられたという。河井寛二郎さんの謙虚さ、すごさを知ることのできるエピソードである。

さて、ついさっきのことだ。マーヒーがバーベキューの後かたづけをしている時、ふと急に厳しい表情になって妻のシャラポアを呼び止めた。「この軍手をみてごらん、シャラポア。これを作っている人たちは賃金も安く、生活も大変なんだよ。無意識に量産しているのだろうけど、どうだ、軍手の親指の付け根あたりに木のシルエットマークをつけてバーベキューの楽しさをかもしだし、情緒を与えているじゃないか。我々の仕事も、もっともっと勉強しなくちゃ、この軍手に対して申し訳ないよ」と涙をにじませながら語るこの日のマーヒーを妻のシャラポアは一生忘れない・・・はずだ。

マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2006-07-18 00:04 | 草仏教


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