2007年 04月 08日
鯉のあつもの食ひたる日は、鬢そそけずとなん。 膠にもつくるものなれば、ねばりたるものにこそ。 鯉ばかりこそ、御前にても切らるる物なれば、やん事なき魚なり。 鳥には雉、さうなき物なり。 雉、松茸などは、御湯殿の上にかかりたるも苦しからず。 其の外は心うき事なり。 中宮の御方の御湯殿の上のくろみ棚に、雁の見えつるを、 北山入道殿の御覧じて歸らせ給ひて、やがて御文にて、 「かやうの物、さながら其の姿にて御棚にゐて候ひし事、見ならはず、 さまあしき事なり。はかばかしき人のさふらはぬ故にこそ」 など申されたりけり。 (吉田兼好法師 『徒然草』 第118段) 鯉の吸い物を食べた日は、髪の毛がほつれず、乱れないらしいよ。 鯉の骨とか皮は、接着用の糊の材料にもなるから、粘りがあるのかな? 鯉だけは、天皇の前でも切って料理される切開されるものだから、 魚のなかでもたいした奴なのだ。鳥ではキジがピカイチだ。 キジや松茸は、宮中でお風呂のとなりににぶら下がっていても見苦しくない。 それ以外は見苦しい。 皇后の御殿で、そのお風呂の隣の部屋の黒い棚に雁があったのを 皇后のお父さんの北山入道が見ちゃって、帰った後にメールで 「あんなキジもどきがそのままの姿で大事な棚の上にあるなんて前代未聞。 そばについているもんはしっかりせい ! 」 と忠告したようだ。 超訳BYマーヒー
by kaneniwa
| 2007-04-08 22:36
| 徒然草
|
アバウト
カレンダー
メモ帳
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
POP-ID通信。 あぱかば・ブログ篇 音楽の杜 あんつぁんの風の吹くまま about ・ぶん Tangled with... 私の旅はこんな旅 紅茶国C村の日々 梟通信~ホンの戯言 アメリカ南部ど田舎奮闘記 コードネームはG26 コンチェルト2号感動の毎日 陽射し mitsukiのお気楽大作戦 イヌの遠吠え 絵は、ふってくるかな散歩... お局のショールーム日記@... カンパーニュママの一眼レ... レゲエのある生活 shino-blue日記 不思議空間「遠野」 -「... 藪の中のつむじ曲がり 良い子はまねをしてはいけません Ro-menが好き! 湖彦山だより なんとかなるさ ちゃたろうな日々 All About 身辺雑事 WE HAVE TO... のんびりニイガタにっき イギリス ウェールズの自... 野球馬鹿の生活 すたっふ日記 ファビオからのお知らせ 好都合な虚構 アロマテラピー・アミティ... 盆の風だより3 殿村栄一の日記 ツジメシ。プロダクトデザ... そうだ、寺建てよ。 FC2ブログに移転しました 塩と胡椒 夭夭亭 クリシュナダイアリー いいあんべぇブログ いぬの虎鉄とキャンプな日々 久次郎さんブログ 最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||