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2007年 06月 18日

松田デミ男くん物語(2) 車マニアとカーアニマ 

b0061413_2302772.jpg松田デミ男くんについて語る前に、デミ男くんがやって来る前の車についても語る必要が出てきた。デミ男くんの前に乗っていた車は、先輩から500玉200枚で買ったものだった。MAZDAのDEMIOを「デミ男くん」と呼ぶように擬人化して語るならば、アメリカ(フォード)系の日本人であるデミ男くんが来る前の車はドイツ人のVWゴルフくんがマーヒーのパートナーだった。 このドイツ人のゴルフくんは生粋のドイツ人で、フロントのライトはまん丸で愛くるしい表情をしていたが、すべてのスイッチ類は質実剛健なほどにガチガチに固く、乗り心地も固かった。しかし、独身時代の私はこのドイツ人のゴルフくんを非常に気に入っていた。しかし、自分でもなかなか気がつかなかった生活ストレスを与えられていたのだった。 それは、そのゴルフくんが生粋のドイツ人ゆえに、左ハンドルだったということが大きい。  その頃のマーヒーは、僧侶でもあり臨床心理士でもある大住誠先生の心理学講座のお手伝いをしていたこともあるのだが、その講座に影響を受けて自分が見た夢をこの時期ずっと記録し続けてきて、初めてその問題に気がついたのだった。 それは、その頃住んでいた東京に住む前のマーヒーがどこに住んでいたかというと、ロサンゼルスに住んでいて日常的に車に乗っていたのだが、ご承知のようにイギリスやオーストラリアなどを除いて、大多数の国で車は右側通行である。その前はブラジルのサンパウロに住んでいて、日本の左側通行に慣れている状態で車に乗っているとアブナイのではないかと思っていたが、ハンドルの位置の違いで割と自然に「乗り分け」ができていたのだった。 日本に戻ってきても、そのゴルフくんの前に乗っていた日産サニーくんに乗っているうちは、自然と「追い越す時以外はハンドルの反対側の車線をキープする」という大原則を脳の奥にインプットすることによって、車の運転に関して違和感がなかったのだ。 しかし、当時は東京に住んでいたマーヒーにとって、「駐車券が取りにくい」ぐらいの目に見えるストレスぐらいしか意識していなかったのだが、左側通行の日本で左ハンドルの車とパートナーになって、その脳の奥に刻まれたはずの大原則に支障が起きていたのだった。 だから、スタイルといい乗り心地といい、ものすごく気に入っていたゴルフくんであるはずなのに、知らず知らずのうちに、ゴルフくんを東京で運転している際には自分ではリラックスしているつもりが、ものすごく緊張しながら運転していたということに今になって気がつく。

車の運転のように、運転をする人にとっては非常に日常的なことに知らず知らずに緊張をしているということは、実は生活そのものにも大きな影響があったと思う。車というものが公道という社会のなかを行くということは、たとえばその社会に適合したいのだがどこかぎこちなく馴染めない部分を抱えるということの投影(アニマ)でもある。私自身の当時の夢の記録を読むと、車に関する夢が非常に多くのことに結びついて頻出(ひんしゅつ)しており、表層意識ではこのゴルフくんのことを非常に気に入っているのに、潜在意識の複雑な心を自分の夢から少しは読み取ることができるのだった。

そんななか、今でもとても重要ではないかと思える夢を見た。それは、マーヒー自身は車の後部座席でくつろいでいて、ある女性が白い車を運転している夢だった。その車には左右両方にハンドルがあり、女性は器用にその両方のハンドルを操りながら、目白通りや環状8号線や、車線のないどこの国の道路かわかならいような不思議な道をスイスイと運転していくのだ。

その夢を見た日に、たまたま臨床心理士の大住先生とお会いする機会があったので、さっそくに「こんな夢を見ました」ということを先生に告げると、先生はマーヒーに「その夢を見た時にあなたはどんな気分でしたか?」と尋ねた。マーヒーは「とても安心した気持ち、爽快な気持ちでした」と言うと、先生は「両ハンドルの車を運転していた女性はあなたにとってとても重要な存在ですね」と言って意味深に笑った。

その夢をみた頃は、お互いにただの知り合いでしかなかったが、マーヒーはその夢に出てきた女性、つまりシャラポア(日本人)と数年後、本当に結婚するということになり、時にはマーヒーが後部差座席に乗ってシャラポアが運転をするというシーンも、夢から現実になったのだった。考えてみれば、ゴルフくんも、その前の日産サニーくんも、白い車だったのだ。

ただし、たいへんに長い前ふりになってしまったが、デミ男くんがやって来る直接のきっかけとなったシャラポアとゴルフくんの意外な不仲は、この頃はまったく知るよしもなかった。

第3話に続く


マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2007-06-18 05:25 | 草評


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