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2013年 06月 30日

タイム・ラグ・タイム・ブルース(2) じぇにー姐さん文体による北海道遠征記

というわけで、長くてまどろっこしい文章しか書けん私は
じぇにー姐さんの文体を真似て北海道遠征記を書いている。
広島弁はネイティブじゃないけぇ、間違いは許してくんさい。
今回はほとんど食べ物のことばっかりじゃ。

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 すんばらしいブナ林を名犬ラグとともに散歩してきた私に出してもろうたんが、このウドのたまり醤油漬け。ワシもウドは大好きでよく食べるんじゃが、土のいい香りが濃ゆいけぇ美味いんじゃのぉ。

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さすが『器』というタイトルのファーストアルバム(CD)を出されたばかりの住職さんじゃけぇ、素晴らしい器がそろっちょる。ここでアップ写真ではなかなかわからんサイズ比較のために、東京合羽橋の東京美研のウニのオブジェ(食品サンプル)をおもむろに取り出して写真を撮る。僧侶A(住職さん)も、その息子さんのビッグ・モイストさん(日本人)も有難いことに草仏教ブログを読んでくださちょるけぇ、こうしてウニのオブジェをバックから取り出して写真を撮ってもまったく変人扱いをしないので有難いのぉ。ただ、コッヘルを忘れてきたのが痛い。飛行機の手荷物検査で「これは何に使うのか?」と言われたら嫌じゃけぇ、荷物の入れ替えのためにちょっと避けて置いておいたら持ってくるのを忘れてしもうた。 

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 ウドをいただいた後、僧侶A(住職さん)と息子さんのビッグ・モイストさん(日本人)とともに、今金町のお寺(法林寺様)から近い「田なか」さんという居酒屋さんに連れていってもらう。そこでいちばん最初に注文してくださったのがこのウニなんじゃ。オブジェのウニが、ホンモノのウニと初のツーショットじゃ。これ、ワシ一人分という贅沢。おごってもろうて値段を言うのは悪いが、これが1300円!しかものぉ、本州で多いムラサキウニでのうてエゾバフンウニじゃった。さらにのぉ、海水に漬けたままの生きたウニをお店に持ってきて味つけはその海のなかの海水塩味でもうたまらんけぇ、どっぴゃーどっぴゃーどっぴゃーと、どっぴゃーの三連発じゃ。もう味つけはそのままじゃやが完璧で、ワシは一滴の醤油も落とせん。♪大阪のウニは〜悲しい色やねぇえ という歌が浮かんで、感謝のためにご披露するつもりじゃったんよ。でものぉ、忘れてしもうた。ワシは忘れんぼやねぇ。

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 続いてはのぉ、お作り盛り合わせじゃ。あのね~あのね~あのねのね「白身のための六重奏曲 ワサビとともに」というような曲調なんじゃねー。ソイありヒラメあり。ヒラメのなかにさっきのウニを巻いたものなどがあってねー、東京のねー、銀座なんかでもねー、こういうのはあるけどねぇー、やっぱこれぐらい新鮮な魚は冷凍させたらいかんでねー、飛行機でとーだー(飛んだ)ちゅうのもいかんでねー、海の恵みの近さをカンじターんだビレ。

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 そんでねー(広島弁を模倣しているというよりも野球評論家の達川氏の真似やね)、写真は載せておらんが、タコの酢味噌和えやら地物の採れたてアスパラのバター焼きやらをご馳走になってやねー、最後のシメにはかにメシやね。これがねー、出てきた時はねー、広島市民球場でワシ(達川のつもり)がキャッチャーやっちょる時にやねー、9回裏のマウンドに大野(豊投手)がマウンドに上がりよる時の歓声が聞こえるようやったねー。織部の立派な器にドッサーっとカニが入っちょってねー、さすがにこれは三人で分けていただきよったんよ。

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 お寺に帰るとやねー、住職さん(僧侶A)のことが大好きで仕方ないラグくんが、ちょっとスネた顔をして待っちょったんじゃ。犬の名づけには飼い主さんの個性がでるもんじゃがのぉ、絨毯ちゅうのかマットよりは広い範囲に敷く敷物のフワフワのイメージと、それからスラング的には雑巾やボロ布という意味もあり、そんでもってねーラグタイムブルースっちゅう音楽のイメージとも重なって「ラグ」ちゅう名前は実にエエ名前のようにタイム・ラグも感じつつ、つくづく思うじゃのぉ。というわけで、またラグくんはたっぷり登場するけぇね。TO BE CONTINUEDじゃけぇ、読んでくんさい。


じぇにー姐さんの文体を真似て BYマーヒー加藤
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by kaneniwa | 2013-06-30 22:49 | 雑草
2013年 06月 28日

タイム・ラグ・タイム・ブルース(1) じぇにー姐さん文体による北海道遠征記

私の文章は長くてくどいなぁといつも自分で思っている。
25日に出て今日帰ってきた今回の北海道のことも、
いつものように書きだすと、いったいどれぐらいの長さになることやら…
というわけで、私の文章と対極であるシンプルでディープな
広島弁のヘミングウェイのような文章を書かれる
アメリカ南部はジョージアの文豪・じぇにー姐さん
のネイティブ・アメリカン居住区や
サンタフェの旅行記が書かれた文体を真似て書いてみたいと思う。
広島弁まで真似することはないとは思いつつ、
そうしないと雰囲気が出んけぇ、真似させてくんさい。

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 あのねー、あのねー、あのねのねー(野球評論家の達川さんの声を連想してくんさい)
飛行機で北海道にとーだー(飛んだ)だわ。
去るものは追わJAL、とも言うけどねー、
ANAがあったら入りたいとも言うけぇジェットでビュン。

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 ジェットでビュンの後はねー、電車でGOなんよねー。南千歳駅はやねぇ、緑のカーテンがウクライナみたいじゃ。うっ暗いな、というよりも爽快じゃのぅ。

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 時々のぉ、こうやってCASIOのカメラのダイヤルがアートモードにはいっちょるんじゃが、函館行きの特急北斗号がホームに入って来ちょる。野球も電車もホームに入らんと話にならんのぉ。これに乗ってからのぉ長万部駅で降りたんじゃ。『NOと言える日本』という本があったがのぉ、ワシは「のぉと言える広島」の方がすきじゃがのぉ。

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 長万部駅で『器』というファーストアルバムを世に問われた僧侶A(先生)と名犬ラグくん(3歳)の出迎えを受けたんじゃ。HONDAのCROSSROADで来ていただいたんじゃが、A先生が運転して北海道の道を行くとまさにロバート・ジョンソンの名曲『CROSSROAD』が頭に浮かんで来たんじゃ。坂の上の鐘つき堂からの今金町の風景じゃ。この風景はそれから三日間、時折見つめてワシは意味もなくこの町に向かって「みんな、ありがとう」とつぶやいてみたんじゃ。ワシは何様なんかのぉ?

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 着いてから、さっそくその法林寺様というそのお寺の裏山の墓地から続く遊歩道を名犬ラグを連れてのお散歩じゃ。な、なんと見事なブナ林なんじゃろ。銀竜草(蝦夷の銀竜草)はあちこちに発見されるし、毎夕の習慣ながら名犬ラグくんは大喜びじゃったが、なんとも贅沢で情緒あふれる散歩道じゃった。こういう散歩道を歩いておったらのぉ、名犬となっていくのも至極当然じゃのぉ。

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 憧れの文豪・じぇにー姐さんの文体を真似しておるつもりじゃがのぉ、どうもワシが書くと真似しつつ足元にも及ばんのぉ。ワープロの変換効率も悪いけぇ戸惑いつつも、すぐれた聞法犬(もんぽうけん)でもあり、日本でも有数のアコーステックでいい音を聞いているこのラグくんを中心に、もう何本かブログ記事を書くつもりじゃ。TO BE CONTINUEDじゃけぇ、読んでくんさい。 


BY(じぇにー姐さんの文体に憧れつつ) マーヒー
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by kaneniwa | 2013-06-28 22:48 | 雑草
2013年 06月 24日

スーパームーン(満月)と買物と投票と

b0061413_9383534.jpg 夕食後に散歩をしてきた妻(シャラポア・日本人)と末娘に教えられたが「月がとってもきれい」という言葉に、そういえば満月のなかでも軌道の関係で月が大きく見えるスーパームーンの夜だった!ということに気がついた。デジタル一眼レフは持っておらず、コンパクトカメラであるが写真を何枚か撮る。スーパームーンとまったく関係ないような話になってくるけれども、昨日の東京都議会選挙の投票率も低調で50%を切るような見込みとなるような報道を目にした。争点が曖昧であり、与党に入れないという投票行動をする際には野党のどこに入れるべきか選択に迷うケースが少なくないのだろうと思う。しかし「あの政党だけは嫌だなぁ」という最低限の選択肢もなしに投票を棄権して、グダグダと文句ばっかり言うことは最悪である。東京都民(かつて6年ちょっとは東京都に住民票を置いていたけれども)ではないので昨日の選挙で投票に行くわけにはいかなかったが、とにかく投票に行かないということは与党にであろうが野党にであろうが選挙権を放棄しないということはそこへの励ましもなければ文句もないということになってしまう。

b0061413_9384216.jpg そんな昨今の風潮のなかfacebook上で愛知県豊田市の中根さんという方が「日々の買物も投票行動ですよ」というメッセージをいろんな形をとって投げかけてくださっている。なるほど「とにかくコスト主義」に見えることが多い政治(での取り決め)を批判することは簡単であるけれども、それは「とにかく安けりゃいいや」という私たち一人一人の「投票行動」がそこに反映されているのだ。まず、日々の選択に眼を向けて「何を選ぶのか?」ということに敏感になっておき、そしてモノ(といっても何らかの形で多少なりとも必ず人は介入しているけれども…)ではなくて人を選ぶ形をとる選挙には必ず出向くことにしたいと思った。さて、そこでようやくブログ記事としては脈略がついてくるが「江戸の刻(とき)」というムーンフェイズ(その日の月の形が分かるようになっている)という機能がある腕時計を手に入れたいなぁと思う。自動巻きや手巻きで機械式であるならばさらにいいのだけれども、たぶんそれだと値段が10倍になってしまって選択肢にも入らなくなっちゃうので「国産クォーツムーブメント搭載」というところで良しとする。さらに「江戸の刻」は、毎月1回は外部リングを外して差し替えるという面倒臭さはあるものの、江戸時代の刻限が分かるというところがいい。つまり、分単位はもちろん一時間単位のスケジュールに沿って生きることが苦手な私であるが、2時間(ぐらい)の単位で「今日は巳の刻あたりに法事だな」というぐらいのファジーさがあれば、日々の任務を遂行するのに私には何だか良さそうな感じである。お茶会などの席では抹茶茶碗など茶道具を傷つけないために外すのが礼儀であるが、当然ながら和服にも合うところもいい。懐中時計となると行き過ぎの感じがするもの。和服でキャバクラに行き、時計を見ながら「いけねぇや、居心地がいいもんだから気がついたら丑の刻になっちまったぁ。タクシー呼んでくんな!今日は満月だからお月様でも見上げながら待ってるからよぉ」と、わざわざ江戸言葉で言う必要もないが、懐からチップの小判(おもちゃ)を出して見たい。まあ、こういう文章を書くのも、満月の引力が人間のテンションに与える影響の因果関係というものかもしれないので、それも日常的に検証してみたいと思っている。太陰暦の時代、お祭りというものの日程は満月の日が選ばれていたということもあるから。


マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2013-06-24 10:37 | 草評
2013年 06月 22日

今まででいちばん嬉しかった言葉を聞いたのは割と最近かもしれない

b0061413_21275749.jpg 今まででいちばん嬉しかった言葉を聞いたのは割と最近かもしれない。それは今年の5月5日の子どもの日。土曜日曜祝日は平日よりも忙しくなることが多い生業(なりわい)で、世間でゴールデンウィークと言われている期間などはなかなか自由にはならない。ただ、5月5日の子どもの日だけはなるべく法事などの予定を入れないようにしていた。幸いに急用なども入らずに、中学校の部活動などの関係で参加できなかった長女は除いて春の海へのデイキャンプに家族で出かけることができた。この草仏教ブログでいうならばコッヘル209番のタケノコの海水焼き というものを作った日である。そうだ、今年は出てくるのが遅かったタケノコがニョキッと顔を出した日でもあった。毎年のことながらゴールデンウィーク中に遠出はできなかったお詫びも込めて子どもたちと思いっきり遊んだ。そして焚き火と炭火をおこしてタケノコや貝のバーベキュー料理を仕上げることに勤しんだ。もっともアウトドアクッキングは私の趣味であるし、ネイティブ・アメリカンの酋長になった気分で焚き火を司っていて満面のドヤ顔で自分自身がいつもどおり楽しんでいる。この日の日本海に沈みゆく夕陽はいちだんと美しかった。この日、今まででいちばん嬉しかった言葉を聞いた。私は車を運転していて、7歳の末娘がシャラポア(妻・日本人)に向かって車の後部座席でこう言ったのだ。「ママありがとう、こんなおもしろくて楽しいパパと結婚してくれてありがとう」と言ったのだ。何だか思い出しつつこうして書いているだけでジーンときちゃうんだよぉおおおおおん。お前こそ、私の娘に生まれてきてありがとう。そして、これからはそんなに楽しくないこともたくさんあるけれども、しばらくは一緒に生きていこう。

マーヒー加藤
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by kaneniwa | 2013-06-22 21:56 | 雑草
2013年 06月 20日

コッヘル214番 お好み焼き・三段

b0061413_628859.jpg このコッヘルシリーズを始める以前、もうすでに7年前となってしまうが お好み焼き・ド・ミルフィーユというものを作ったことがある。一枚一枚はむしろ薄焼きでありながらも5枚も重ねると重圧かつ「あり得ない分厚さ」となって、なかなか壮観ではあった。その後の7年間の歩みのなかで、見かけだけではなく作りやすさと味の良さなどのバランスを考えると「この手法では3枚がちょうどいい」という結論のようなものに達した。安易に出した結論ではなくて私なりに7年間の試行錯誤(もちろん、こればっかりやっていたわけではないものの)の末のことであるからそれなりの重みがこのお好み焼きにはある。まず「そんなに大きく口を開けなくてもいい」適切な厚さが薄焼きの三枚重ねであった。ちなみに写真では青のりと踊る鰹節に覆われて見えないわけであるが、マヨネーズに関してはずっと広島のオタフクソースが作っている「お好みマヨネーズ」を使用している。卵黄のコクがありほんのりとマスタードの香りが漂うその風味が気に入っているとともに、かなりの細口キャップで「おえかきできる」というキャッチフレーズのように非常に線が細く正確に出てくれるのがいいからだ。もはやペン感覚である。それに合わせてお好み焼きソースの方もオタフクをずっと使ってきたのだが、最近やめられなくなってしまっているのが兵庫県西宮市の「イカリソース」の「おこのみ家」と「たこやき家」の二種類のソースである。まず味が良く食品添加物、化学調味料、増粘剤、甘味料を使用していない。さらに、これらには「業界初、三穴キャップ採用」と明記されており、かなり細いソースの線が三本出てくる。息子がお好み焼きの上に綺麗に描かれる三本の線を見て「おお!アディダス!」(三本線をシンボルマークとしているスポーツメーカー)と驚く。そしてその三本線は格子模様へと展開し、さらにオタフクソースのマヨネーズとのコンビネーションで抽象画が描かれる。最後に、要らないウンチク話かもしれないが「イカリソース」の名前の由来が感動的なので是非とも紹介しておきたい。社名であるイカリとシンボルマークとなっている「イカリマーク」は、創業者である木村幸次郎が乗っていた船が中国で船火事を起こした際に、自身の救命袋を妻子ある友人に譲って自分は避難するために丸腰で海中へ飛び込んだ。その時、救命ランチの錨綱に捉まって九死に一生を得たということがあったらしい。木村幸次郎は錨(いかり)に命を救われたと、その感謝の気持ち持ち続け、自ら興した会社のソースの商品名を「錨印ソース」とし、商品に錨をかたどったシンボルマーク「イカリマーク」をつけたということである。

マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2013-06-20 06:56 | 草外道
2013年 06月 18日

コッヘル213番 天然鯛茶漬け

b0061413_1525312.jpg 神奈川県の横須賀市の安針塚(あんじんづか)の長願寺ご住職である海法龍(かい・ほうりゅう)先生にはとてもお世話になった。ライツミノルタを駆使されたモノクロ写真を中心とする写真家としても評価が高く(著作に写真詩集『東京断章』などがあります)、浄土真宗のことのみならず実にいろいろなことを学ばせていただいたのだが、今回は教えていただいたことのなかで「天然の鯛と養殖の鯛の見分け方について」がその記述の中心となっていく。海先生は鯛の漁場としても名高い熊本県天草市のご出身である。「あのね、今は養殖する方もけっこう考えていて刺身では熟成の具合(鯛の刺身は新鮮ならいいというものではないらしい)とかもあってとても区別がつきにくいこともあるよ。でもね、鯛茶漬けにするとね、養殖の鯛は表面をよく見ると嫌な感じの油が必ず浮いてくるけれども天然の鯛ではそんなことはないね。味の違いも鯛茶漬けがいちばんよく分かるんじゃないかな?」ということであった。

b0061413_1531067.jpg スーパーマーケットで「粟島産天然鯛780円」というものを見かけた時に、この海先生のありがたき教えが頭をよぎった。旅行先などでスーパーマーケットを訪ねて観光用ではなく地元の人たちの愛好する品を購入することは楽しい。(京都の漬物などは断然この手法をオススメしたい)生鮮食品、しかも生魚であるからこの鯛はお土産用には向かないけれども。徒歩5分のところにある新潟県内では有名なスーパーマーケットチェーンである「ウオロク」は、その名前どおりに魚屋さんがルーツであるだけに野菜などもいいけれども何と言っても海産物が充実していて、特売品というわけでもないのに「天然鯛780円」というような掘り出し物が見つかりやすくていい。佐渡産のものも入っていることが多いけれども粟島はさらに近く「地物」の「天然物」であるといえる。さらに、鯛はアラの部分も含めて捨てる部分がほとんどなくていい。しいていえばコンタクトレンズを1000枚まとったような鱗をとるのがちょっと面倒なぐらいだろうか。迷わず即購入である。構想するメニューのなかのメインはもちろん「鯛茶漬け」である。

b0061413_1533224.jpg 刺身もちょっといただきつつ、主な部分を酒・醤油とちょっと味醂を入れて漬け込む。この時点で息子につまみ食い被害に遭遇する。つまみ食い被害には困ったものであるが、逆にいえば作製過程において息子がまったくつまみ食いをしない料理には魅力がないと言える。農薬や除草剤をまったく使わずに育てた農産物が虫に喰われてしまうことと同じだろうか。脱線するが、随分と昔のテレビドラマで主演が桃井かおりで主題歌が上田正樹の「ミッドナイト・トランスファー」で原作が山口洋子だったもので(これだけデータがそろっていたならば検索してドラマの題名が出てきそうだけれどもなぁ…)主婦であった桃井かおりが銀座のクラブに初出勤した時、洋服にかすかにナフタリンの香りがついていることを先輩ホステスに指摘されて言われたセリフである「あんたねぇ、この商売はねぇ、悪い虫がつかないとお金にならないんだよ!」という言葉を私はずっと忘れずにいる。私も、この分野にはかなりお金を使ってきたなぁ…と感じる。海先生にはかなわいけれどもね。

b0061413_1535835.jpg さて、今回は立派な天然鯛の頭の部分も含め、内蔵などのアラの部分、骨、尾など鱗を除くすべての部分を炊いて天然鯛の天然コンソメスープをとることにした。ほんの少しの塩を入れて写真のように出てきたアクをすくいとった。その天然コンソメスープを鯛茶漬けにもベースに使ってその上から濃い目の粉茶をかける作戦だ。ヅケとして漬け込んだ鯛の身からも熱い粉茶をかけたならばダシは出てくるので「お茶漬け界のダブルスープ」と名付けたい。ラーメン界のダブルスープは動物系のダシと海産物系のダシとの融合を指すようだが、このお茶漬けのダブルスープは海産物系でしかも同一の天然鯛ベースでダブルである。「鯛のコンソメ」をとった後のものは醤油で炊いて翌日に「天然鯛のあら炊き」という別な一品として食卓に登場したし、まったく無駄がなかったし美味かった。こうしてまったく無駄なく使えるということも天然の良さだろう。さて、写真の一枚目に戻ってカメラのシャッターを押して急いで食べる直前に、私はダブルスープの表面を凝視した。海先生がおっしゃった通りに、嫌な色をした油はまったく浮いていなかった。そしていただいた。「鯛の食べ方でいちばん美味しいのは鯛茶漬け!」…海先生はまったく正しいことを教えてくださっていたと実感する。


マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2013-06-18 16:00 | 草外道
2013年 06月 16日

コッヘル212番 ヤリイカのイカソーメン

b0061413_21424272.jpg このブログ記事は日本国内のみならず意外と海外からもアクセスされて読まれているなぁと感じるが、それにしても最近の日本は沖縄から北海道まで実に暑い。南北に広い日本列島ゆえに、2、3日前の関東地方などはそんなに暑くなかったそうだが全体に暑い。梅雨の方も「決定的に雨量が少ない、いわゆるひとつの空梅雨」とも「決定的に期間が短すぎるぐらいの梅雨」とも言えるような天候である。気象庁の職員に同情的になれば最近の梅雨は梅雨入り宣言にしても梅雨明け宣言にしても非常に難解になっている。とにかく、暑いということだけは事実である。三日前の夕方、外が36度あるということを知らずに5キロのジョギングに出かけたが何だか足が前に出ない。体力とか体調の問題であると思ったが暑すぎる日であったのだ。暑すぎるとかえって汗がいつもより出ないし、足も出ないのだなぁと思った。もっとも足が出ないぐらいの超スローペースでないと危険な日ではあったのだろう。さて、そんな暑い日には冷たい麺類が食べたくなる。「麺類」といえばその材料は小麦というのが半ば常識である。あとはベトナムのフォーなどの米粉を使った麺が思い浮かぶ。しかし、たとえば椎名誠の「麺の甲子園」などにもイカソーメンが青森の代表としてエントリーされていた。冷たい麺の候補のなかで冷やし中華とソーメンを押しのけて、イカソーメンが浮上してきた。

b0061413_21433310.jpg 「タコ、アシ、ハッポン、イカはジュッポン」というインチキフランス語はけっこう昔からあるらしいようだが、その日の朝に採れたという十本の足(ゲソ)のサイズは小さくて身の部分はたっぷりとあってイカソーメンにするには最適であり、しかも透明感は保っているぐらい新鮮なヤリイカがあった。いいイカ、新鮮なイカは、やはりイカソーメンにしたい。「イカをイカソーメンにして活かそう!」と考えるからである。コッヘルではその透明感を表現しきれないので、陶器の平皿に盛り付ける途中経過の写真も掲載する。限りなく透明に近いアイボリーホワイトである。ウィキペデイアで村上龍の芥川賞受賞作品の『限りなく透明に近いブルー』の改名前のタイトルを知って笑った。これは多くの青少年も読んでくれているブログなのでそれ(改名前のタイトル)をここに記することもできないが、改名前のタイトルの方が本(物語)の内容には近いだろう。ともかく『限りなく透明に近いブルー』はただ単にいいタイトルというだけでなく史上最高のタイトル変更本であったということを知った。ああ、暑いせいかなぁ、乱文でありました。ただ、暑い日のジョギングで消耗していた体調面の方はこいつを生姜醤油でツルツルっといって回復傾向!


マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2013-06-16 22:21 | 草外道
2013年 06月 14日

草煩悩(9) パイロットのFRIXION BALL(フリクションボール)の青

b0061413_1643291.jpg パイロットの「フリクションボール」である。「消すことができるボールペン」ということで売れに売れている。水性のボールペンであり、油性のジェットストリームとかビクーニャなどが画期的な滑らかさを実現しているので「わざわざフリクションボールを使う」ということは実はあんまりない。しかしながら「消すことができる」という実用性は実に大きく、たとえば寺院の日程表などに予定を書き込んでいくという時に「15日に予定していた法事が都合で22日に延期になったと思ったら、やっぱりいちばん最初の予定の通りに15日になった」などということはたまにあることであり、そんな日程表にはフリクションボールで書き込んでいると「ああ、よかった」ということになる。ただし、黒を使っているとそれが油性の他のボールペンで書いたものなのか、あるいはフリクションボールで書いたものなのかが区別がつなかい。文字をフリクションボールに付いている専用のラバーでこすってみてフリクションではなくて消えなかった時には ガンヂーの修正液 があるので安心だが紛らわしいことは間違いない。そこで原則としてフリクションボールは青の色のものを使うことにした。今は万年筆も使わないので青い文字はフリクションボールでの文字であると見分けるようにしている。聞いた話だが、Gペンなどは使ったことがなくてフリクションボールで最初の下書きから最終的な仕上げまでを全部やっちゃう漫画家さんも最近はいるとかいないとか。(いるな)もっともその場合は黒なんでしょうけれども。

マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2013-06-14 17:01 | 物草
2013年 06月 12日

草仏教掲示板(54) 前向きな 訳は後ろが がけだから

b0061413_10332552.jpg 前向きな 訳は後ろが がけだから 水野タケシさんのこの川柳作品から思い浮かんだのは7世紀の中国浄土教の善導(ぜんどう)大師(たいし)の「二河白道」(にがびゃくどう)の比喩(ひゆ)であった。相変わらずの超訳というか私のフランク大雑把な訳文でこの「二河白道」の文章を書き綴ると… 東から西に荒野を一人行く旅人が居た。「やっぱ一人は辛いなぁ、孤独というものは嫌だよぉ」と思っていると、まさに泣き面にハチであり、背後から虎やらサソリやら蜂の大群やら自分の生命を脅かす者たちが大挙して押し寄せてくる。大挙してやってくれば、まず退去。必死に逃げるのであるが、前方には火の大河と水の大河があって前に進めない。(水は欲望、火は怒りの心をあらわすとされる)「ありゃ!前方には大河で後方にはタイガー!行っても戻ってもとどまってもダメじゃん!」と思った時に、水と火の大河の中央に、その幅が四寸から五寸という平均台のような白い道を発見!川の向こうには阿弥陀様が居て「この白い道を渡って来い」と招いてくれる。いつの間にか背中にお釈迦様がいて「その道だけがあるのだから、もうポジティブにそこを行くしかないじゃん!」と励ましてくれる。(お釈迦様はどういう存在か?このお釈迦様の立ち位置がそのまま浄土教というか念仏の功徳を説く仏教の本質があらわれていると思っている)そこで、その招きと励ましによって旅人はその白い道を歩みはじめるのであった。(善導大師の『観経疏』の「散善義」に To Be Continued…)  四五寸というサイズが善導大師の『観経疏』のその比喩の箇所に実際に書いてあって「何じゃこのサイズ表記は?」とずっと思ってきた。思うにこのサイズは人間の足幅(ワイズ)ではないかと思う。その白道の右側を行こうとか、左側を行こうとか、中央を行こうとかいうチョイスもないし迷いもない。その道があってそこを行く、ということがあるのみということを強調しているサイズ明記であると思える。後ろに崖を控えて「私にはこれしかない」から「私にはこれだけはある」という確認のようなものがあった時に、人は前向きになりポジティブになる。今まで1000句以上が『毎日新聞』の「万能川柳」に掲載された水野タケシさんの特集が『毎日新聞』に掲載された時に、この一句に笑いつつ泣いた方のご感想をもとにシャラポア(妻・日本人)が感応し、法語として掲載させていただくことになった。許諾をいただくメッセージを水野タケシさんに送信したところ、スマートフォンをお使いなのか2分後にすぐにご快諾をいただけたことも嬉しかった。ちなみに、本ブログタイトルの「草仏教」は、プロ野球に対する草野球の「草」という意味ももちろんあるが、今は亡くなられた埼玉の河童猿さんの川柳仲間のためのホームページへのお正月用の水野タケシ氏寄稿の一句 「いつか花 咲くから夢は 草かんむり」 の言葉から浮かび上がってきた言葉である。

マーヒー加藤(文)
日本人シャラポア(書)
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by kaneniwa | 2013-06-12 11:32 | 草仏教
2013年 06月 10日

草煩悩(8) Cajon(カホン)

b0061413_038226.jpg 「カホンは寝て待て」ということわざがあるのか、ないのか?ないのならば私が今、言い出そう。1年ぐらいの間、ずっとこの箱状の打楽器が欲しいなぁと思い続けてきた。ライブの後のアフターセッションで、このカホンというものが置いてある(正確にはえみぞうちゃんが友人の自称・土屋アンナさんから借りてきた)だけで、とても雰囲気が良くて盛り上がったからだ。インターネットでカホンのことを調べると、自作してしまう人も多いようだ。でも、カホンの何たるかをよく知らないうちに自分で作るというのも無謀な話であると思った。ネットで購入しようか?と何度も思っていたがクリックして仮想カートに入れる寸前でいつも思いとどまった。やっぱりよく知らない楽器というものは現物を試してからでないとなかなか買うことはできない。そういうわけで「カホンは寝て待て」の生活が1年間続いた。そのうち、掛け軸を変えたり高いところのフックを付けたり外したりという用事も多い寺院生活のなかで妻のシャラポア(日本人)が「踏み台を家具家さんで買ってくる」という時に「ちょっと待った!もしかしたら踏み台にも最適かもしれないものを私は買う予定なのだ!」と、寝て待っていたカホンをとうとう購入するために起き上がった。ちょうど、あぽろん楽器店という新潟県内の楽器屋チェーンの新発田店ができたばかりというのも実にいいタイミングだった。そのあぽろん新発田店に行って驚いたことが三つ。そこに居たI君という店員さんは新潟小針店と三条店ですでに顔見知りですでに懇意の店員さんだった。二つ目は、楽器店にカホン奏者の仙道さおりさんのサイン色紙が掲げられており、しかも店を訪れた日の日付が記されていたのだ。「仙道さおりさんが今日来たの?」と尋ねると「ええ、今日は彼女のインストア・ライブがあったんですよ、演奏後もここに居て、そうですね1時間ぐらい前に帰られました」ということだった。三つ目は、その仙道さおりさんご来店の影響が確実にあったと思うのだが、カホンは一種類か二種類が置いてあることを想定していて、三種類も置いてあれば上等!と思って訪ねたところ、何とカホンコーナーができていて七種類・十個(カホンの数え方はまだ知らない)のカホンが置いてあったのだ。思う存分、試し叩きさせてもらって「おや?同じメーカーの同じ型番のカホンでも個体によってけっこう音色が違うものだなぁ」ということにも何となく気がつきつつ、いちばんいい鳴りをしていたスペイン製を手に入れた。一応定価の半額ということで18000円。 家に帰り、ゲームセンターの「『太鼓の達人』の達人」である息子に叩かせてみると、最初からなかなかいいリズムを直感的に刻む。正面が「ドン」でサイドが「カッ」なのである程度直感的に楽しめるのだ。 バイオリニストの高嶋ちさ子が「たまに客席から指揮をしちゃう人が居ますが、本当につられてしまうことがあるのでやめてください」と言っていたことがあるが、クラシック音楽のオーケストラには指揮者はつきものである。指揮者こそ音楽家としての花形であり、ついつい客席で真似をして悦に入ってしまう人も出現してしまうのだろう。それに対してロックバンドやフォークグループなどに指揮者はいない。雅楽にも指揮者はいない。たとえば雅楽では太鼓がクラシック音楽における指揮者の役割をしていると聞いたことがある。雅楽で太鼓をやる人は竜笛、横笛、篳篥もこなしてなおかついちばん上手い人が多いらしい。いわゆるバンドにしても、指揮者の役割をドラムスが司っているというケースは無意識的にも多いはずだと思う。このドラムスというものもいつかはやってみたいと思うが、カホンの音色と音量はアコーステック楽器と非常に相性がいい。まだ遊び半分であるもののカホンを叩いていると幸せてな気分がしてくるのは「指揮者としてサウンドを司っている感じ」というものが大きいのではないかと思う。よっ!このカホン者!

マーヒー加藤

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by kaneniwa | 2013-06-10 01:49 | 物草