2012年 06月 03日
丁珍姉御(ちょうちんあねご)に会うことができたのは11年前の今頃。彼女は毎日新聞の「万能川柳」で「ブルースを歌えば上手そ大仏さん」や「ゴルペルが似合う三十三間堂」という仏教音楽(本来の仏教音楽という言葉とはちょっと意味が違うが…)作品シリーズなどで秀逸作品賞を連発していた。丁珍姉御という柳名を私は本人に会うまでは勘違いして「ちょうちんネオン」と読んでいた。何だか「闇夜を照らしてくれる」というイメージが彼女の作品群の全体像から与えられていたことがその勘違いの原因だ。柳名から女性であることは想像していたが「こんな発想ができるのは、いったいどんな人なんだろう?」と、毎日新聞を読みながらたびたび思っていた。さて11年前に毎日新聞東京本社(竹橋)で開催された「万能川柳の集い」という場に私は出かけた。150名以上の参加者の服装はマチマチ。そのほぼ全員が立食パーティの最中笑っているというかなり珍しい会合だ。通りかかった毎日新聞の新聞記者が私に「これって何のパーティなんですか?」と尋ねたほど独特であり盛大な集会であった。 どうも私は本能的にパーティでフラフラときれいな女の人のそばに行ってしまうクセがあるので、たまたまではなかったのかもしれないが、隣にいたのが清楚な濃紺のスーツを着ていた(自分の服装など忘れているのによく覚えているなぁ)丁珍姉御であった。「ネオンではなくてあねご(でも私よりずっと年下だよ)だった」という衝撃と、この人があの作品群の作者だったのかという感銘が同時にやってきた。さて、ようやく本題の言葉についてであるが、この句は深い!たとえば「無心になろう」とか「煩悩を断つ」というような心得がものすごく崇高なものに思えるのにも関わらず、実はそれ自体が雑念であり、それ自体が煩悩であることを教えてくれている。私の属する宗派ではそういうことはしないのだが「滝に打たれたり座禅を組んだり、厳しい修行をされてきたのでしょうねぇ」と、偉大なる勘違いをしていらっしゃる方が多い。若い頃は「そういうことではなく…」と伝わりにくい説明をしてきたのだが、最近では「いや、皆さんが想像できないような質の修行をしてきました」(想像を絶するとは言わない)とニヤリと笑いながら言うことにしている。 さて、今月は二人の女性の言葉を掲示板に並べた。丁珍ちゃん(お、呼び方が変わった)とは川柳という文芸をきっかけに出会い、minmeiさんとはブログで梅干しの作り方をきっかけに出会ってこの草仏教ブログ仏教ブログには欠かせない存在となり、ロゴまで描いてくださった。このお二人の言葉を掲示板用に筆をとって書いてくれたのが、科学では決して解明できないような不思議なきっかけで出会ったシャラポア(妻・日本人)という女性である。 マーヒー加藤
by kaneniwa
| 2012-06-03 02:34
| 草仏教
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