2012年 06月 26日
6月末日までの予定の不定期連載の4回目、 屋上 からはじまり 三階 二階 と降りてきて、いよいよ焼肉店としての本丸である一階まで降りてきた。今年の2月にこの いちなん を初めて訪れてから「いちなん去ってまたいちなん」を楽しみにするようになってきた私である。先週の火曜日、つまりは一週間前に急遽「レバ刺しを偲ぶ会」というものを挙行したくなって、ちょうど京都に居た私は数名を誘って再びいちなんへと向かった。ご承知のとおり、厚生労働省は来月7月1日以降にレバ刺し、ユッケなどの牛肉の生肉の提供を禁止して違反者には200万円の罰金を課することになった。私は裏ワザとして普通に焼肉屋さんのお会計を済ませた後で皿洗いの奉仕活動を申し出て、そのご褒美としていわゆる「まかない」としてレバ刺しをごちそうになり、最後はそのレバ刺しの皿を洗って店を出るという作戦を考えていたが、罰金200万円は卸業者にもかけられるということであり、なかなかその実現は難しく、今のところ「そのアイディアではまかなえない」というところだ。サイズ比較用のウニ(東京美研の食品サンプル)が遠近法により大きく見える写真かもしれないが、それでもこの貴重なレバ刺しは何だかいちだんと大きく見える。 その日は 丁珍姉御 通称・丁珍ちゃんの誕生日でもあったことで「レバ刺しを偲ぶ会」とともに「本人抜きの勝手に誕生パーティ」も兼ねさせていただくことになった。いちなん店主のKEVIN兄ぃも、丁珍ちゃんのファンなのである。本人が居なくてもそこに集ったメンバーで「丁珍ちゃん誕生日おめでとー!」とグラスを合わせるとなかなか景気がいいものだ。店主KEVIN兄ぃは、写真のチャプチェを作ってくれたのであるがこれまた絶品である。「箸休めに」と言われても、わははは、箸がとまらんぞぉ。箸が休まないでよく動き回るぞぉ。マイ・チョップステックスがキープ・オン・ムービングである。後から振り返れば、この日のメニューは焼肉屋さんに居ながらにして一度もコンロに火を入れなかった。つまり、焼肉屋さんで肉を一度も焼かないという人生最初の日であった。ちなみに日曜日の午前中にはMaman et Fille(マモン・エ・フィーユ)のお菓子がこの焼肉屋さんに並べられ、コーヒーが飲める。つまり、この焼肉屋さんの一階は日曜の午前中限定ながらカフェでもあるのだ。ボーズライブ当日(5月13日の日曜日)の朝、下見のつもりで朝の散歩をやっていたらカフェになっていたのでこれまた驚いた。KEVIN兄さんは母校のサッカーの試合観戦のため留守だったので名前を名乗らずケーキを一個注文してコーヒーを飲み、お金を払おうとしたらマモン・エ・フィーユの美千子ママが笑いながら「マーヒー加藤からはお金を取れません」と言ってくださった。何と、初対面であり、いわばお忍びで下見にやってきた私であったが美千子ママは草仏教ブログをご愛読くださっていて私の顔をご存知でいらしたのだ。お金の問題ではなくて、これは嬉しかったなぁ。 KEVIN兄ぃはこういうものも得意なんだなぁ。リエットである。誕生日(誕生日の本人は不在のまま)らしい、華やかなメニューである。リエットは私は作ったことがまったくないし、間違っていたら申しわけないが、軽く燻製にしてあるように思った。その燻製の分野にしてもここは色々あるし「いちなん製ソーセージ」というものもまた素晴らしい。つまり、普通の焼肉屋さんメニュー以外のものばかりでも実に楽しめちゃうのだ。5月の中旬の毎日新聞の文化欄に「京都の一乗寺の恵文社がおもしろい」という記事が載っていた。♪KEVINはね、恵文っていうんだホントはね…5月13日のボーズライブを終えた直後の新聞だったので「恵文兄さんのお店の紹介が全国紙にこんなにデカデカと掲載されているのか?」と一瞬驚いたものの、本屋さんの恵文社一乗寺支店がおもしろいという記事であった。実際に本屋の恵文社は同じ一乗寺で近くにあるのだが、こういう符号の一致がおもしろいなぁと思った。実際に今年の2月にこのいちなんを訪れた時からしばらくはライブがあるとは知らなかったままでこの焼肉屋さんのファンになったので、断言したいが、たとえライブがなかったとしてもこの焼肉屋さんのが大好きになっていただろう。 ビールを飲み、まったりとマッコリを飲み「さあ次は何を飲む?」と尋ねられて、私は三階でライブをやったブラジル人のアントニオが置いていった「51」(シンクエンタ・イ・ウン)というブラジルでもっともポピュラーなピンガの瓶があったのを思い出して「カイピリーニャちゅうカクテルが飲みたいなぁ」と言うと、ホントに作ってくれた。わははは、大ホテルのカクテルの種類がいっぱいあるバーでもなかなか出てこんぞぉ。写真はそのカイピリーニャとハツ刺しである。♡ハートの複数形であるハツだ。このお店、刺身は来月からしばらく(全国でどれぐらいの期間かな?)メニューから消えるが、実にハートがあるお店である。「集まるお客さんがいい」というのがいちばんの特徴ではないかと思う。老若男女、時には家族連れも居るお店だ。「いいお客さん」といっても、ここは超高級店ではない。むしろ「安いなぁ」と感じさせてくれる庶民派路線であると言えるのだが「安けりゃいいや」というような路線とは対極のところにある。ここで料理や酒を楽しむお客さんたちが、楽しそうでおもしろそうで、とてもいい。これは料理の良さもあろうしKEVIN兄ぃやお店のスタッフのお人柄に依るところが大きいが、一乗寺という街のおもしろさ、楽しさ、深さが集約されているところでもあると思う。私が店主だったら客(サクラ)役のエキストラに「劇団員のみなさん」を雇っても、なかなかこのいいお客さんが集まっている雰囲気は醸し出せないだろう。自分も年に数回しか訪れないものの、おもしろくて楽しい客の一員になっていきたい。 マーヒー加藤
by kaneniwa
| 2012-06-26 15:11
| 草音
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