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2013年 02月 21日

失われた時を求めるラーメン(6) 京都モーニングラーメン

失われた時を求めるラーメン(6) 京都モーニングラーメン_b0061413_205264.jpg 昨年の春のJRの大きなダイヤ改正がかなり堪えてきている。京都や大阪に夜行列車(ブルートレイン)で移動できないという現実が日々重く感じている。新潟空港から伊丹空港までジェットでビューンは電車でゴーよりも移動そのものは短時間でできるものの、朝からの一日を有効に活用するのに夜行列車というのは非常に有用であったと常々感じている。関西に行く時にその選択肢を失ったことは大変に痛い。先月、スケジュール上の都合で往復とも夜行の高速バスを使ったのであるが正直言ってきつかった。夜行列車とは違ってなかなか熟睡するというわけにはいかなかった。夜行の高速バスはアメリカのグレイハウンドバスよりは少し柔らかくていい座席であるもののリクライニングシートを最大限まで倒しても夜行列車の寝台の快適さをどうしても思い出してしまう。夜行バスで快眠できる極意というものを一晩中考えてみた。ひとつは大変にシンプルながらバスの運転手さんへの感謝である。なんぼ深夜のバスでの移動が大変だとはいっても、何度も車やバイクで新潟と京都の間を往復した経験があるので、自分で運転するよりはかなり楽ちんであるという暗示をかけてみる。そして小さい小さい声で「運転手さん、ありがとう」と言ってみる。そうすると、そんなことを言っている間にも少しづつ目的地が近づいている実感が沸く。もうひとつは暗示というよりは妄想であるが、自分がお姫様になって「お姫様抱っこをされている」というイメージを持つことである。そうすると、それまでは無理にとっている苦しい姿勢であると思い込んでいたものが、悪者から救出してもらって安全な場所に運んでもらっているというヨガのポーズ的な身体からのイメージが、熟睡への手助けをしてくれる。そうすると、明け方ちかくの数時間は熟睡に近い形で眠れる感じだ。このイメージトレーニングは飛行機のエコノミークラスでも活用してみたいと思う。

失われた時を求めるラーメン(6) 京都モーニングラーメン_b0061413_20525883.jpg さて、新潟を出発して夜行バスであると朝の5時台というたいへんに早すぎる時刻に京都に着いてしまう。京都駅周辺にはコンビニはたくさんあるのだが、喫茶店のモーニングにもまだ早い時間なのである。そんな時、京都駅から徒歩で10分圏内にある塩小路高倉、いわゆる「たかばし」付近に二軒のラーメン店があり、そのうち第一旭(ラーメンは上の写真)は朝の5時30分から、そしてその隣の新福菜館(ラーメンは左の写真)が朝の7時30分から開いているというのは嬉しい。第一旭などは朝の5時30分から開いて閉店は深夜の2時である。もちろん従業員さんは2回転か3回転していらっしゃるのだろうが3時間しか休みがないありがたいラーメン屋さんである。朝の5時30分などという時間帯にお客さんなんかいるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれないが、それがけっこう満席なのだ。朝から軽く行列になることさえある。夜勤明けの方々や徹夜での遊び人などなど。ライバル業者や麻雀を闘いぬいたグループなどが群雄割拠、呉越同舟でラーメンをすすっている。第一旭の朝5時30分開店もビックリするがラーメンの濃密度からいうと新福菜館の朝7時30分開店というのも驚異である。近くのサウナに入ってから、あるいは東本願寺の晨朝参拝をして朝のご法話を拝聴した後に喫茶店のモーニングにするか新福菜館のラーメンにするか迷いに迷った末に「喫茶店のモーニングはいつでも行けるからなぁ」という気持ちが後押ししてモーニングラーメンにする。そうすると、相席していたのが東本願寺の関係者であった、ということも何度かある。第一旭も新福菜館も失われた時を求めるラーメンというよりはこうして「今でも時々味わうラーメン」ではあるけれども、学生時代から麻雀などの徹夜明けにこうして朝ラーメンをしたことがある身としては、失われた時も味のうちに入っている。


マーヒー加藤

by kaneniwa | 2013-02-21 20:53 | 七草


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