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2014年 11月 29日

響きが呼び寄せてくれたもの

響きが呼び寄せてくれたもの_b0061413_2332998.jpg いよいよ明日の11月30日に第432回、真宗大谷派善良寺報恩講(親鸞聖人ご命日の衆会)のご法話担当の講師として北海道よりやって来てくださる阿知波一道先生。そして善良寺での弾き語りと当日の午後5時よりご近所の食彩酒房ぼだいじゅさんにてアコーステックライブも決定した。 阿知波一道先生と初めてお会いできたのは2012年の5月13日(日曜日)である。京都であったが本山である東本願寺ではなくその関係の寺院でもない。それを思い返すと、改めて不思議さのようなものが湧き上がってくる。当日も講師紹介をするのだが、少しでもそれをスムーズにできるように、あるいは「詳しくはブログで」と言えるようにここに記しておきたい。 2012年の2月に京都市左京区一乗寺の「いちなん」という焼肉屋さんに行って、1階と2階が焼肉屋さんで3階がライブハウスで屋上がビアガーデンにもなる大文字山を斜め45度で眺められるスペースであり、店主である恵文兄さんが「うちは出会い系焼肉店だ、がはははは」というその場所をいきなり好きになった。まだ知り合ったばかりだったのだが恵文兄さんは「おいマーヒー、5月にボーズライブというイベントをやるから来てくれよ!」と言われて、なぜか私は「行く!行く!」と即答していたのだった。それは「行けたら行く」よりはずっと積極的な参加表明だったが、それでもスケジュールが詰まったら断念せざるを得ないなぁとどこかで考えていた。なんせ5月の週末は法事を希望される方も少なくないので直前まで本当に行けるかどうかは不明確であった。ところが不思議なことにこの年はゴールデンウィーク期間中こそ多忙であったものの、その翌週末となったこの期間は前日の5月12日の土曜日の朝にひとつ要件があっただけで5月13日には何も予定が入ってこずに自家用車にギター等を詰んで新潟県の下越(北部)から自家用車で650キロと少し走って京都に駆けつけることができた。その「ボーズライブ」当日のちょっと前に、Facebookのイベント参加者欄を見て丁珍姉御(ちょうちんあねご)という淡路島在住の川柳作家から私のところに「なんで恵文さん(店主)とまひとさんが知り合いなの!?」という連絡をいただいた。丁珍姉御はキュートなレディにして面白すぎる川柳作家であり、1998年の毎日新聞東京本社で毎日新聞の「万能川柳」のパーティで知り合った。その頃の丁珍姉御さんは「ブルースを歌えば上手そ大仏さん」や「ゴスペルが似合う三十三間堂」という仏教&音楽シリーズで選者の仲畑貴志さんが秀逸(優秀作品賞)を連発していた。 逆に私は「何で恵文兄さんと丁珍ちゃんが知り合いなの?」と思ってしまった。そのつながりは柳名ヒヤケナスさんという大阪の川柳作家の存在であった。何といちなん店主の恵文兄さんと丁珍姉御は、そのヒヤケナスさんのお葬式で知り合ったというのだ。恵文兄さんはヒヤケナスさんに弟のように可愛がられ、焼肉店のオープンの日には大阪からタクシーで駆けつけ、タクシーで帰っていったという。私はボーズライブの直前に何だか夢中で ヒヤケナス先生のブルース というものを作った。当日の客席には、やはり天才川柳作家の坂口チロルも居てくれた。 2013年5月13日のライブ当日、音響チェックのリハーサルを終えた後、阿知波一道さんの隣の席でコーヒーを飲んでいると、リリックノートというのか阿知波一道さんが当日のライブで演じる曲の歌詞カードがふと目に入った。「にごり液」という曲だったのだが、その歌詞の出だしからのあまりの斬新さと抱腹絶倒のオモシロさに思わず私はそれを音読していた。「ダメだよー、これからやる曲なんだからネタばらしをしちゃ!」と笑いながらだったけれども怒られたのが最初の出会いだった。 私の出番が来て前述の「ヒヤケナス先生のブルース」を演る前に「アメリカ南部牛追い唄」という曲を私(マーヒー加藤)はやった。すると、1番を歌い終わったところで何と客席から、正確に言うと3階のライブハウスから屋上につながる階段に座りながら阿知波一道さんはブルースハープ(10穴ハーモニカ)でその曲に見事な間奏を付けたのだ。形から言えば「乱入」であるけれども、それにしてもお見事すぎた。いくらE→C♯m7→Fm7→B7→A7という、ブルースの定形に(やや変則とはいっても)あるといえばあるコード進行であるといっても、1番を聴いただけで間奏をまるで予定調和であるかのように即興で入れてこれるとはスゴいとステージ上で弾き語りをしていながら心底驚いた。ちなみに「アメリカ南部牛追い唄」は、その時が世界初発表、文字通りの初演であったのだが、それは阿知波一道さんとの初共演であった。

マーヒー加藤

by kaneniwa | 2014-11-29 00:07 | 草音


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