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草仏教ブログ

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2006年 03月 27日

超訳徒然草・吉田くんのブログ(第22段)

なに事も、ふるき世のみぞしたはしき。
今やうは無下にいやしくこそなりゆくめれ。
かの木の道の匠の造れる美しきうつは物も、
古代の姿こそをかしと見ゆれ。

文の詞などぞ、昔の反古どもはいみじき。
ただ言ふ言葉も、口をしうこそなりもてゆくなれ。
いにしへは、「車もたげよ」、「火かかげよ」とこそ言ひしを、
今樣の人は、「もてあげよ」、「かきあげよ」といふ。
「主殿寮人數たて」といふべきを、「たちあかししろくせよ」といひ、
最勝講の御聽聞所なるをば、「御かうのろ」とこそいふを、「かうろ」といふ、
くちをしとぞ、ふるき人はおほせられし。

(吉田兼好法師 『徒然草』 第22段)

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何でも古い時代の方が今よりもずっといいよねぇ。
今の世の中は何だかすべてがいやしくなっちゃったよ。
木工の名匠が作っているものも、ビンテージものの方が姿が良くて美しいと思うね。

手紙に書かれた文章なんか、昔の時代のものを読んでいるとどれも立派だよ。
しゃべる言葉だって、昔にくらべたら次第に情けなくなっていくよ。

昔は簡略に言っていたことを何だかわざわざ複雑な言い方にする例もあるけど、
逆に略しちゃって風格がなくなっちゃう場合もあるよね。
「あけましておめでとうございます」「今年もよろしくお願いいたします」を
「あけおめ」「ことよろ」なんてね。

超訳BYマーヒー

by kaneniwa | 2006-03-27 23:58 | 徒然草


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