2006年 08月 15日
春の暮つかた、のどやかに艶なる空に、いやしからぬ家の、奥深く、木だち物ふりて、 庭に散りしをれたる花、見過ぐしがたきを、さし入りて見れば、 南面の格子皆おろして淋しげなるに、東にむきて妻戸のよきほどにあきたる、 御簾のやぶれより見れば、かたちきよげなる男の、とし廿ばかりにて、うちとけたれど、 心にくくのどやかなるさまして、机の上に文をくりひろげて見ゐたり。 いかなる人なりけん、たづねきかまほし。 (吉田兼好法師 『徒然草』 第43段) それは晩春のころだった。のどかでホノボノした艶やかな空の下、 セレブっぽい家があって、その奥には木立も歴史があるようで、 庭に散ってしおれた花も、何だかそのまま見過ごしてしまうには惜しい気がしたので、 ちょっと中に入っちゃうと、寝室の南側は格子を全部下ろしちゃって淋しい様子だったけど、 東側に向かって、外に両開きになるタイプの戸が開いていて、そこのすだれの 破れた部分から覗いてみると、そのなかに年が二十歳ぐらいの美しく清らかな若者(男)が、 くつろいではいるものの、奥ゆかしく、そしてのんびりと落ち着いた感じで、 机の上に本をひろげて読んでいた。 ああ、どんな人だったのかなぁ・・・今でも探して名前ぐらいはしりたいなぁ。 超訳BYマーヒー
by kaneniwa
| 2006-08-15 23:13
| 徒然草
|
アバウト
カレンダー
メモ帳
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
POP-ID通信。 あぱかば・ブログ篇 音楽の杜 あんつぁんの風の吹くまま about ・ぶん Tangled with... 私の旅はこんな旅 紅茶国C村の日々 梟通信~ホンの戯言 アメリカ南部ど田舎奮闘記 コードネームはG26 コンチェルト2号感動の毎日 陽射し mitsukiのお気楽大作戦 イヌの遠吠え 絵は、ふってくるかな散歩... お局のショールーム日記@... カンパーニュママの一眼レ... レゲエのある生活 shino-blue日記 不思議空間「遠野」 -「... 藪の中のつむじ曲がり 良い子はまねをしてはいけません Ro-menが好き! 湖彦山だより なんとかなるさ ちゃたろうな日々 All About 身辺雑事 WE HAVE TO... のんびりニイガタにっき イギリス ウェールズの自... 野球馬鹿の生活 すたっふ日記 ファビオからのお知らせ 好都合な虚構 アロマテラピー・アミティ... 盆の風だより3 殿村栄一の日記 ツジメシ。プロダクトデザ... そうだ、寺建てよ。 FC2ブログに移転しました 塩と胡椒 夭夭亭 クリシュナダイアリー いいあんべぇブログ いぬの虎鉄とキャンプな日々 久次郎さんブログ 最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||