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草仏教ブログ

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2006年 12月 21日

超訳徒然草・吉田くんのブログ(第68段)

筑紫に、なにがしの押領使などいふやうなる者の有りけるが、
土大根を萬づにいみじき藥とて、朝毎に二つづつ燒きて食ひける事、年久しくなりぬ。

或時、館の内に人もなかりける隙をはかりて、敵襲ひ來りて圍み攻めけるに、
館の内に兵二人いで來て、命を惜しまず戰ひて、皆追ひ返してけり。
いと不思議に覺えて、
「日比ここにものし給ふとも見ぬ人々の、かく戰ひし給ふは、いかなる人ぞ」
と問ひければ、
「年來たのみて朝な朝なめしつる土大根らにさふらう」といひて失せにけり。

深く信をいたしぬれば、かかる徳もありけるにこそ

(吉田兼好法師 『徒然草』 第68段)

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九州の某地方公務員のお話であるが、彼は、大根を万病に効く薬であるとして、
毎朝二本を焼いて長年食べ続けていた。

ある日、留守をしているときに敵に襲われて家を取り囲まれてしまった。
ところがあら不思議、家のなかから兵隊が二人あらわれて命惜しまず戦って、
敵を退散させてしまった。
何のこっちゃ全然わからず
「いつもここに駐在してる人たちではないようですが、戦ってくれるとはいったい誰?」
と尋ねると
「あなたがいつも信頼してくれて毎日、毎朝、食べてきた大根たちでございます」
と言い残して去っていった。

深く心から信頼していれば、こういうラッキーなことというか、
ダブルラッキーがあるのかもしれない。

超訳BYマーヒー

by kaneniwa | 2006-12-21 23:29 | 徒然草


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