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2008年 06月 08日

超訳徒然草・吉田くんのブログ(第214段)

想夫戀といふ樂は、女、男を戀ふる故の名にはあらず、
本は相府蓮、文字の通へるなり。
晋の王儉、大臣として、家に蓮を植ゑて愛せし時の樂なり。
是より大臣を蓮府といふ。
廻忽も廻鶻なり。
廻鶻國とて、夷のこはき國あり。
其の夷、漢に伏して後に來りて、おのれが國の樂を奏せしなり。

(吉田兼好法師 『徒然草』 第214段)
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「想夫恋」(そうれんふ)という曲は、字面のように女が男を恋して
慕うというような音楽じゃないんだよ。
正味のところ「相府蓮」(そうふれん)という名前なのであって、
まあ文字の音は似ているのだけどね。
昔中国が「晋」(東晋)の時代だった頃、大臣の王倹(おうけん)という人が
池に蓮を植えてそれを愛でていた時に作曲されたものなんだ。
それでこの大臣のことを「蓮府」(れんぷ)なんて呼んだりする。

同じく中国のグレイテストヒッツのなかの「廻忽」(かいこつ)という曲も、
本当の文字は「廻鶻」なのだ。
廻鶻国という、ワイルドでストロングな国があった。
その国が中国に支配されたあとで、中国の主要な都市で
自分たちのふるさとのメロディを演奏したものなんだ。

超訳BYマーヒー

by kaneniwa | 2008-06-08 17:19 | 徒然草


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